会津鉄道(福島・会津若松市)はこのほど、新型気動車「AT700形」を3両導入した。JRの喜多方駅と東武鉄道の鬼怒川温泉駅を結ぶ快速列車「AIZUマウントエクスプレス」に使用する。車体色は極上の会津キャンペーンで採用した「深みのある赤色」を基調とし、ワンポイントマークとして、会津のマスコット「あかべぇ」を配したとのこと。

新型「AIZUマウントエクスプレス」AT700形

同車両にはトイレなしの「AT700形」とトイレ付きの「AT750形」の2種類がある。各車とも両側に運転台を設置したため、1両~3両編成の柔軟な運用が可能となっているという。車体の長さは18mで、308kwのエンジンを1基搭載。台車には乗り心地の良い空気バネを採用した。最高運転速度は時速100km。

客室は落ち着いた和の空間で演出し、回転リクライニングシートを採用した。通路にはカーペットを敷き、高級感を演出したという。「首都圏から東武特急で訪れるお客様に見劣りしないよう、長距離の乗車でもおくつろぎいただけるよう配慮した」(同社)。

「AIZUマウントエクスプレス」は同社の看板列車のひとつで、名古屋鉄道の特急用気動車キハ8500系を導入した際に設定されたという。乗車券のみで利用でき、特急料金などは不要。同社のほか、東武鉄道、野岩鉄道、JR東日本磐越西線を経由し、鬼怒川温泉駅 - 喜多方駅間111.6kmを約2時間20分で結ぶとのこと。AT700形の導入によりキハ8500系は4月中に引退する予定。