声優として数々の作品に出演し、その独特の存在感を放ち続ける小林ゆう。アーティストとしても、さまざまなキャラクターソングに加え、ボーカルユニット「Friends」での活動、さらに"小林ゆう"名義で、これまでに3枚のシングルと2枚のアルバムをリリースしている。

小林ゆうの新プロジェクト「Crush Tears」始動

そんな小林ゆうのアーティスト活動における新たなプロジェクトとして始動したのが「Crush Tears (クラッシュティアーズ)」。2009年9月に表参道で行われた、彼女のファーストライブで発表されたこの「Crush Tears」は、"小林ゆう"がボーカリスト「YU」として、ライブハウスを中心に活躍するギタリスト「RYO」と結成した2人組のロックユニットだ。

2010年2月17日にリリースされたデビューシングル「閃光の瞬き (せんこうのまたたき)」では、表題曲ならびにカップリングの「MAD LOVE」ともに、小林ゆう本人が"YU"として作詞を担当するなど、「Crush Tears」では、彼女のロックスターとしてのポテンシャルが全面に押し出される。

王道のロックスタイル、ヘビーでタフなサウンド、そして狂気……。「ジェンダーを越え、コモンセンスを打ち破る」。このキャッチフレーズが意味するものははたして何か? 今回は、デビューシングルのリリースを控える小林ゆうが語った、「Crush Tears」が描き出す新たな世界を紹介しよう。


小林ゆうの新プロジェクト「Crush Tears」がついに始動

――Crush Tearsのデビューシングル「閃光の瞬き」がまもなく発売となりますが、現在の活動状況はいかがですか?

小林ゆう「ちょうど今は、デビューシングルの初回特典として開催される"デビューフリーライブ"や、2月20日に行われる"お渡し会"の準備ですね。そして2ndシングル向けても動き出している感じです」

――発売前とはいえ、落ち着くヒマもない感じですね

小林「いろいろと動いてます(笑)」

――発売を待ち望んでいるファンも多いと思いますが、まずは、新たなユニットとして「Crush Tears」を立ち上げるに至った経緯を教えてください

小林「"小林ゆう"として声優のお仕事をさせていただく中、"小林ゆう"名義で歌も出させてさせていただいていまして、一番最近だと『まりあ†ほりっく』という作品の『HANAJI』という曲を出させていただいたのですが、そういった活動とはまた別に、これまで皆様にお見せしたことのない"小林ゆう"を表現させていただく場として、ギターのRYOさんと『Crush Tears』というロックユニットを組ませていただくことになりました。今度は『Crush Tears』の"YU"というカタチで、私の新しい面を表現していきたいと思っています」

――今回、RYOさんとユニットを組むことになった経緯はいかがですか?

小林「今回私が『Crush Tears』の"YU"としてロックユニットを始めるにあたりまして、いろいろと大切にしているコンセプトがあるのですが、その一つに"生バンドでライブをやらせていただきたい"というのがあるんですよ。それで今回、ギターの方と2人でユニットというカタチでデビューして、バンドスタイルでのライブをやらせていただくことになったのですが、スタッフ様とお話をしている中、ライブハウスで活躍している、すごく腕の立つ、テクニックもパフォーマンスもすばらしい方がいらっしゃるということで、RYOさんをお招きすることになりました」

――「Crush Tears」の話を最初に聞いたとき、RYOさんはどのような印象でしたか?

RYO「最初に話を聞いたときはまだ漠然としていたので、どう思うというよりも、どうなっていくんだろうとか、どう作り上げていくのかなっていうことが気になりましたね。まずビジュアル系という最初のコンセプトは伺ったのですが、そこからサウンド面をどのように作っていけばいいのかなっていうことが先に頭に浮かびました」

――ただ演奏者として呼ばれたというよりも、自分も一緒になって「Crush Tears」を作り上げていくという感じですね

RYO「そうですね。受身ではなく、僕自身も攻めの姿勢でいかないと、変な話、お飾りになってしまうじゃないですか。呼ばれてただそこにポンと置かれていますっていうのは、ミュージシャンとして絶対にダメだなと思ったので、こちらからも攻めていかなければって思っていました」

――ギターだけではなく、ベースやドラムも入れて完全なバンドスタイルで「Crush Tears」を結成するという選択肢もあったかと思うのですが、今回あえて2人組のユニットにしたところに理由はありますか?

小林「そのあたりは自然の流れといった感じですね。『Crush Tears』としてのイメージを作り上げていく過程で、ビジュアル面も含めて、2人組のユニットというカタチで落ち着いたんですよ。普段はユニットで、ライブのときはバンド。それがチームとして一致した『Crush Tears』のイメージで、そこにブレはなかったですね」

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