実際に、「ブレイン・ワークアウト」をやってみた
ということで、わたくし早川も実際に「ブレイン・ワークアウト」を体験してみることに。
【ステップ1】自分の欲望をすべて書き出す
欲しいもの、やりたいこと……すぐに出てくると思ったが意外と数が出てこない。しかも漠然としている。うんうん悩んでいるうちに2時間が経過……。このままでは1日が終わってしまうと焦り、実現性や具体性などを考えすぎるのをやめて一気にペースアップ。
「最新のiPodがほしい」「週末は必ず運動をする」「自由な時間をもっと増やす」……心のブレーキを外したらようやく出てきた。
書き出しはじめてから約5時間後、57個の欲求を書き出したところで「脳がスカスカ」になりステップ1終了。まさかこんなに隠れた欲求があるとは思わなかった。しかし、「すべてを書き出す」ことで、自分が本当に何をやりたいかがクリアになった気がする。
【ステップ2】今やらなくてはいけないTODOを書き出す
【ステップ3】優先順位をつける
これまでに書き出した項目を改めて見返したうえで、優先順位をつけるステップ。私がそうであるようにそもそも順番がつけられないという方も多いのでは。午堂さんいわく、「まずは『これをやらないと困ったことが起こる』という基準で選び、次に『わくわくするかどうか』という基準で選ぶ」のがポイントだそう。洗いざらい書き出したメモを見ると、「これが自分のやるべきことだ」と実感できるので、気持ちがスカッとした。
【ステップ4】行動レベルのTODOにブレークダウンする
【ステップ5】処理したら消し込んでいく
「屋上に露天風呂がある家を建てる」という私の夢。そのためにはまず「資金計画」を立てるというTO DOをステップ2であげた。では具体的にどんな行動を起こせばいいのか。今日から何をすべきなのか。それがステップ4だ。私の場合、まずは現在の貯金と今後の収入見込みを算出するという「行動レベルのTO DO」にたどりつく。そして行動したら、一つ一つ赤線で消す。この「消し込む快感」、ぜひとも味わっていただきたい。
【ステップ6】つねにリバイズ(更新)していく
そういえば、「TO DOは一度書き出したら終わりではありません」と午堂さんが強調していた。確かに、日々生きていくなかで新たな仕事や悩み事が生まれれば、やるべきこと・やりたいこともそれに伴って発生するもの。ポイントは「新しいTO DOが発生したら、『その場ですぐ』書き加える」ことだそう。私も最初のステップから2週間もたたないうちに別のTO DOが発生。ノートがいっぱいになりそうだったので、改めて別のページに未処理のTO DOとともに転記した。 同じTO DOを転記するのは面倒だと思うかもしれないが、最新のTO DOを常に一カ所に集中して書いておけば、もれが発生しにくい。また、自分の手で書くことによって、なかなか実行できていないことや先延ばしにしていることは何なのかを常に考えさせられるので、メリットは大きいと感じた。
こうして「ブレイン・ワークアウト」体験終了。日頃、将来や夢についてしっかりと考えていると思っていたが、いかに「頭で考える」ことをサボっていたかをこのワークで実感させられた。
特にステップ1の欲望を書き出す作業は、終了後ほとんど何も手につかなくなってしまうほどしんどい。が、この最初のハードルを乗り越えると、その先にあるのは「ワクワク感」と「TO DOを消し込んでいく快感」。
夢に確実に近づいている実感がふつふつとわいてくる。脳を「見える化」する思考メモは、夢を叶えるための強力なツールになる。自信を持っておすすめしたい。
(撮影 : 中村浩二)
INTERVIEWER PROFILE : 早川洋平 / KIQTAS(キクタス)
中国新聞社記者、全国紙系編集プロダクションのライターを経て入社した企画会社で2008年、良書の著者にインタビューするポッドキャスト「人生を変える一冊」をスタート。配信後2カ月でiTunes store podcastビジネスランキングで21日間連続1位を獲得、月間20万DLの人気番組に成長する。独立起業した現在は、インタビューやライティングに加え、ポッドキャストを軸にしたコンサルティング、コンテンツプロデュースなどを行っている。
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