伝説の名作『銀河鉄道999』が今年、劇場版第1作の公開より30周年を迎えることを記念し、シリーズ初のBlu-ray Disc版(BOX、単品)が2009年9月9日にリリースされる。今回はその発売を記念して、星野鉄郎役の野沢雅子、メーテル役の池田昌子、車掌役の肝付兼太、ガラスのクレアならびにメタルメナ役の麻上洋子の、いまや声優界の大御所とも言える4名の方に、当時の思い出やアフレコの状況などをお話しいただいた。

左から麻上洋子、池田昌子、野沢雅子、肝付兼太

――このたび『銀河鉄道999』の新作『銀河鉄道999 ダイヤモンドリングの彼方へ』が製作されたということで本日、アフレコが行われたわけですが、皆さん、久しぶりに集まって昔話に花が咲くといった感じだったのでしょうか?

野沢「それが、私たちはあまり久しぶりという感じがしないんですよね。会ったら、まだそのまま(999号が)走り続けているという感じなんですよ」

――TV版は放送期間が長かったですからね。劇場版も3作品、その後も新作があったりしましたし。それでは今回のアフレコも"役"の感覚については、特に問題なくといったところだったのでしょうか?

池田「そうですね。お互いの顔を見たら昔と変わらずそのまま、といった感じで演じられましたね」

肝付「今回のアフレコと同様に、スタジオもずっとタバックでしたから。だから、昔話に花が……という感覚ではないですよね」

野沢「椅子やマイクの立ち位置もほとんど変わらないんですよ」

池田「そうそう。ついこの間終わったような感じなんですよ」

肝付「僕は今日、ちょっと喉の調子が悪いんだけど、このふたりは全然変わらないですよね。不思議ですよ。いつまでも綺麗な声で、子どもの声ができて(笑)。本当に声もパワーも変わっていない」

――自分は小学生のころに、リアルタイムでTV版を見ていたんですよ。当時、劇場版も見に行きまして、そこで初めて"せつない"という感覚を覚えた作品でもあるんです。

肝付「映画は、城達也さんのナレーションでね。あれが良くて、やっている人間も感じましたね。特に『少年の日……』という始まりがね」

――恐らく、映画を観て初めて泣いた作品だったんです。そういえば、当時のアニメ誌でラストシーンのアフレコが終わった際、ふたりのマサコさんが抱き合って泣いたという話を読んだ覚えがあるのですが。

肝付「終わったときというよりも、だんだんストーリーが進んで終わりが見えてくると、哀しくて途中で声が出なくなってくるんですよ」

野沢「だって、別れるなんて思わなかったですから」

肝付「それでこのふたりはね、だんだん泣き声になっちゃったりして、途中で30分くらい休憩したりして」

野沢&池田「そうでしたね」