2000年に劇場用アニメーション作品として公開され、世界中で高い評価を受けた『BLOOD THE LAST VAMPIRE』。

この作品を原作として製作された話題の映画『ラスト・ブラッド』のワールドプレミア試写会が5月27日に開催され、主演のチョン・ジヒョン、小雪の他、倉田保昭、石川光久(プロダクションI.G社長)と豪華な顔ぶれが登壇し、観客へ向けて挨拶を行いました。

『ラスト・ブラッド』は、少女"サヤ"が"オニ"と呼ばれる種族と人類の存亡をかけて戦うアクション映画

日韓の美女が並び立つ光景はなかなか壮観でしたが、それよりもまず驚かされたのが、舞台挨拶のスタート前に始まった謎の寸劇。

この方々は、倉田保昭のプロダクションからやってきた役者さんとのこと

"サヤ"と"オニ"に扮した役者さんによる、ひょっとしたら本編よりも凄いんじゃないの? と思ってしまうほどに力強い殺陣が繰り広げられ後、"サヤ"が宙を飛びながら赤い風船を一刀両断すると、そこから現れたのは本日の主役、チョン・ジヒョンと小雪!

……今回の主役はもちろんチョン・ジヒョンと小雪なのですが、陰の主役はワイヤーに吊るされながら頑張っていたサヤさんだと思います。

左から小雪、チョン・ジヒョン、倉田保昭、石川光久

映画の中では主役と悪役という対極の役を演じたチョン・ジヒョンと小雪ですが、今回の舞台挨拶でもそれぞれ和と洋に分かれた衣装を着こなしていて、これは実に目に優しい美の対決。やはり日本人としては和装の小雪を推したいところですが、白一色で清楚さを醸し出すチョン・ジヒョンにもつい目が行ってしまいます……。

映画とはまったく違う雰囲気の二人

そのチョン・ジヒョン、今回の撮影について「本格的なアクションへの挑戦だったので、大変なことの連続でした」と振り返り、さらに共演した小雪については「小雪さんが出演してくださると聞いたときは本当に期待が高まりました。日本のトップ女優の方がどんな風に現場で過ごすのかとか、どう役作りするのかとても気になっていて、同じ女優として色々なことを学びたいと思っていました。女優としても一人の女性としても、小雪さんのようになりたいと思います」とべた褒め。

……ついでに「また次も共演できたらなと思うので、ここに来ていただいている映画関係者の皆さん、私たちのことを思い出してくださいね(笑)」とちゃっかり売り込むことも忘れず、会場の笑いを誘っていました。

また、MCからの「他に共演してみたい日本の俳優はいますか?」という質問に対しては、少し考えて「木村拓哉さんとか、オダギリジョーさんとか……。女性なら小雪さんともう一度共演したいです」とのこと。

続けて「この『ラスト・ブラッド』は多国籍プロジェクトとも言える作品で、私は韓国の代表としての意味が大きかった。今後また第二、第三の多国籍プロジェクトが出てきて、それによって映画産業が発展していくと思います」と綺麗にまとめていました。

「世界には美しい女性がたくさんいるけど、小雪さんは美しい上に"この人のことをもっと知りたい"と思わせてくれる人」と大絶賛

映画では恐ろしいオニの元凶である"オニゲン"役だが、とてもそうは思えない……

一方、小雪は「私の演じたキャラクターは"強く美しく"という役だったので、抽象的な表現になりますが、どういう気持ちでそこに立っているかとか、どういう世界観なのかといったことを考えて役作りしました」と話した後、チョン・ジヒョンについて「彼女の魅力は一言では言えないのですが、見る人を一瞬で引きこむ力があって、とても愛らしい人。こういう風に近い国の方とお会いすることもなかなかなかったので、今回はすごく良い機会でした」と語り、二人で何やらアイコンタクト。仲の良さが垣間見えた瞬間でした。

サヤの育ての親となるカトウを演じた倉田保昭

プロダクションI.Gの石川社長

最後に、原作である『BLOOD THE LAST VAMPIRE』を製作したプロダクションI.Gの社長、石川光久は、「押井守監督が映画を見て、『ぜひ次回作はチョン・ジヒョンさんで撮りたい』と言うぐらい、ものすごく惚れこんでいまして」と述べ、「小雪さんの圧倒的に妖艶な美しさにも驚きました。二人のバトルシーンを見るために映画館へ二度、三度と足を運ぶ価値はありますね」と絶賛。

また、「劇場版の公開を記念して、本日アニメーション版ブルーレイが発売になりますので、ぜひ見ていただければ」と、宣伝することを忘れなかったのはさすがだと思いました。

すみません、どうしても真ん中の二人に目が行きます

小雪曰く、「とても切なくて、色々なメッセージがあって、考えさせられる作品。皆さんも自分の生活の中で何かを見出すきっかけになるといいなと思います」という『ラスト・ブラッド』は、5月29日より全国ロードショーとなります。