日本銀行は7日発表した、4月のマネタリーベースは前年比8.2%増となり、8カ月連続で増加した。2004年3月(11.9%)以来の高い伸び。季節調整済みの前月比年率では、17.4%増で9カ月連続のプラスだった。

マネタリーベースとは、世の中に出回っているお金である流通現金(「日本銀行券発行高」+「貨幣流通高」)と金融機関が日銀に保有している当座預金「日銀当座預金」の合計額。マネーストック統計が「(中央銀行を含む)金融部門全体から経済に対して供給される通貨」であるのに対し、マネタリーベース統計は「中央銀行が供給する通貨」。このため、マネタリーベース統計に含まれる日銀当座預金や金融部門の保有現金は、マネーストック統計には含まれていない。

日本銀行券発行高は前年比1.0%増、貨幣流通高は同0.2%減だった。4月の平均残高は94兆6,238億円。うち日本銀行発行高は76兆4,847億円、貨幣流通高は4兆5,280億円。日銀当座預金は日銀の潤沢な資金供給を背景に同81.2%増の14兆6,111億円となり、2003年10月(同95.2%増)以来の高い伸びを示した。