バップは5月にOVA『異世界の聖機師物語』を発売する。本作は惑星「ジェミナー」に突如召喚された、少年・柾木剣士を主人公としたファンタジック作品。惑星での仲間との出会いや日常生活、そして紛争に巻き込まれる様子などが描かれていく。

原作・総監修を梶島正樹氏、アニメーション制作はAICと、「天地無用!」シリーズのスタッフが参加。監督は『ご愁傷さま二ノ宮くん』の吉川浩司氏で、キャラクターデザイン・総作画監督には「スクールランブル」シリーズを手掛けた渡辺はじめ氏、シリーズ構成を『おおきく振りかぶって』で脚本を担当した白根秀樹氏がそれぞれ務める。

本作の特徴は、OVAながら全13話で1話60分という構成。5月発売予定の第1巻には第1話を収録し、Blu-rayとDVDでの発売となる。また、それに先駆けて、3月20日~31日までの期間、アニマックスPPVプレミアにおいて第1話の先行放映が予定されているほか、4月22日からはDVDレンタルが開始される予定となっている。ぜひ第1話を見て、その世界観を堪能してほしい。

■OVA『異世界の聖機師物語』ストーリー概要
「ジェミナー」には地球同様、多くの国々があり、互いに覇権を巡り争いが絶えなかった。当然、兵器にも亜法の技術が使われていたが、その主力は、古代遺跡で発見された「聖機神」と呼ばれる巨人体の複製、「聖機人」である。だが「聖機人」に搭載されている高出力亜法動力炉には、回転時に脳生理機能を阻害する、特殊な振動波を出す大きな欠点があった―――「聖機師」とはこの振動波に高い耐性を示す者の事であり、より高い耐性を示したのは、召還された異世界人であった……。


メインキャスト/監督/原作者が語るOVA『異世界の聖機師物語』

前列左端より下野紘、米澤円、後列左端より中川里江、桑谷夏子、恒松あゆみ、野田順子

3月20日の先行放映からスタートするアニメ展開を前に、アフレコ取材が行われ、声優陣と監督が登場。作品の見どころやキャラクターの魅力について語ってくれた。今回はさらに、原作者である梶島正樹氏からのコメントもあわせて紹介しよう。


■下野紘 (柾木剣士役)
剣士は一見ごく普通の中学生なんですが、身体能力などが突出したスーパー少年です。性格的には無邪気で純粋なので、そのことをつねに頭に入れて演じています。ヒロインのキャイアは剣士に対してはキツい部分もあるのですがスキもあり、剣士にポロッと言ったことに関してすごく動揺したり恥ずかしくなったりします。現実世界に一番いそうな少女で、その感覚はこの特殊な世界のなかで注目しています。コメディを中心にしつつも、この先に大きな展開があるんじゃないかと思わせるような伏線もあるので、ぜひ観てください。

■米澤円 (ラシャラ・アース 二十八世役)
ラシャラは少女ながら、一国の皇女です。ラシャラたちが通う聖地学園のなかでは様々な騒ぎが起こるのですが、ハプニングを進んで覗きにいったりとお転婆な部分があるので、私はお転婆姫だと思っています(笑)。アフレコでは、皇とは思えないようなことを口走る部分と、威厳のある部分という、その違いに気を付けて演じています。本作には多くのキャラクターが出てきて、それぞれがとても魅力的なので、私自身も、ラシャラを全力で演じていきたいと思います。

柾木剣士

ラシャラ・アース 二十八世

■桑谷夏子 (キャイア・フラン役)
私のなかでキャイアは、この世界で一番の常識人だと勝手に思っています(笑)。ドタバタに混ざるわけでもなく、ときには怒ったりする、剣士のお守り役のような存在です。そんな気が強い彼女ですが、好きな男の子の前ではしおらしくなったりという、かわいらしい部分もあります。普段は剣士を怒っていることが多いのですが、優しく声を掛けることもあり、そのさじ加減が難しいところです。また剣士が、誰と親密になるんだろうというのが、正直一番気になっています。多くのキャラクターが登場するので、ぜひお気に入りの1人を見つけてください。

■恒松あゆみ (メザイア・フラン役)
メザイアは露出の高い格好をしていて、収録中もつねに私は胸から目が離せないです(笑)。剣士にも積極的にアピールをしたりと遊んでいる雰囲気がありますが、有能さを感じさせるようなセリフもあるので、普段との雰囲気の差別化には、気を付けています。テンポもよく、また気になる謎もあり、最初からとことん楽しんでいただける作品になっています。魅力的なキャラクターと世界観、そしてメザイアの胸を(笑)、堪能してください。

キャイア・フラン

メザイア・フラン

■中川里江 (ワウアンリー・シュメ役)
いつも「名前が言いづらい」とまわりから言われています(笑)。ワウアンリーは優秀な聖機工であるとともに、優れた聖機師でもあるのですが、普段はそんなところが見えないメカオタクなかわいい女の子です。そんな彼女の雰囲気をうまく伝えられるよう、そして楽しんでいただけるように演じられたらと、心掛けています。この作品にはメカのかっこよさやストーリーの奥深さなど、色々なものが詰め込まれています。観る度に次の展開が気になってしまう作品だと思いますので、ぜひ楽しんでください。

■野田順子 (アウラ・シュリフォン役)
ダークエルフの貴族の娘として、アウラはプライドの高い女性です。学園ではお姉さん的な存在ながら、剣士を気に入ったり、ドタバタに混ざったりと、カワイイところもあります。彼女は口調が男性的なのですが、それが威圧感として出ないように気を付けています。また女の子が大勢いるなかで、彼女の立ち位置を忘れないように演じようと、いつも思っています。アフレコでは役者とキャラクターがリンクするぐらい一所懸命演じておりますので、ぜひ作品の隅々までご覧ください。

ワウアンリー・シュメ

アウラ・シュリフォン

■吉川浩司 (監督)
テレビシリーズの予定から、OVAで13本という構成に変わりましたが、そのぶん中身がギュッと詰まった見応えのある作品になっています。この作品の一番の魅力は、やはりキャラクターだと思っています。そのキャラクターたちをどれだけ生き生きと描けるかが自分の仕事だと思っていますので、面白く観ていただければと思っています。いま現場はかなり大変なのですが(笑)、スタッフ総動員でいいものを作ろうと努力しています。声優さんたちに助けていただいて魅力的なキャラクターが描けていると思いますので、最後まで観ていただければと思います。

■梶島正樹 (原作・総監修)
『異世界の聖機師物語』は、以前作った『デュアル! ぱられルンルン物語』と同じコンセプトで企画したもので、異世界あるいは平行世界へと迷い込んだ主人公の冒険作でした。正直『聖機師物語』が、いまごろになって日の目を見ることになろうとは……。古くなったネタを改変し、もちろん大筋に変化はありませんが『デュアル』でできなかったことがてんこ盛りですので、楽しみにしてください。

ドール

マリア・ナナダン

ユキネ・メア

タグマイア

ババルン

ユライト

コロ

本作には数々の聖機人が登場する

■OVA『異世界の聖機師物語』おもなスタッフ
原作・総監修 / 梶島正樹◆監督 / 吉川浩司◆シリーズ構成 / 白根秀樹◆キャラクター原案 / エナミカツミ◆イメージボード / 脳髄◆キャラクターデザイン・総作画監督 / 渡辺はじめ◆メカデザイン / 鷲尾直広◆プロップデザイン / 里大樹、松本昌子、小川浩◆美術設定 / 須江信人(草薙)◆美術監督 / 井上 京(草薙)◆色彩設計 / 松山愛子◆編集 / 右山章太◆撮影監督 / 大前亮介◆音響監督 / 渡辺淳◆音楽 / 多田彰文◆音響制作 / トリニティーサウンド◆テーマ曲 / 「Follow Me feat.Sound Around」加賀美セイラ◆アニメーション制作 / AIC/BeSTACK◆製作・著作 / VAP

■OVA『異世界の聖機師物語』おもなキャスト
柾木剣士 / 下野紘◆ラシャラ・アース 二十八世 / 米澤円◆キャイア・フラン / 桑谷夏子◆メザイア・フラン / 恒松あゆみ◆ワウアンリー・シュメ / 中川里江◆アウラ・シュリフォン / 野田順子◆ドール / 後藤麻衣◆マリア・ナナダン / 斉藤桃子◆ユキネ・メア / 園崎未恵◆ダグマイア / 佐藤拓也◆ババルン / 安元洋貴◆ユライト / 鈴木達央
(C) AIC/VAP