【沖縄料理】ターンム(田芋)はキン(金武)で
「沖縄と言えば、ゴーヤチャンプルにソーキそばでキマリでしょ!」と思う方もいるかもしれない。だが、そういった"定番"沖縄料理は誰もが口にし、名店と呼ばれるレストランは数知れない。というわけで、今回は、ゴーヤチャンプルやソーキそばを堪能した後におすすめしたい"沖縄料理"をご紹介したい。
沖縄本島北部に位置する金武(きん)町は田芋(たいも、沖縄本島では"ターンム")の名産地である。田芋といって、馴じみがある人はそう多くないのではないだろうか。田芋は里芋の一種で、沖縄では祭事には欠かすことのできない食材。最近は供給も少なく高級なイモになりつつあるという。そんな貴重な地元食材にこだわったヘルシー&美味しい田芋づくしを食べられるのが金武町に店を構える「長楽」。お勧めは、名門料理学校「ル・コルドンブルー」を卒業した若きシェフが作る人気No.1メニューの「田芋膳」。
お膳に満載なのは、写真左上から、ドゥルテン(ドゥルワカシィを丸めて揚げたもの)と田芋の唐揚げ、田芋田楽(甘いきんとんのようなもの)、漬物、肉巻き(ニンジン、ゴボウ、ムジ=田芋の茎、を牛肉で巻いたもの)、ドゥルワカシィ(湯がいた田芋、ムジ、味付けした豚肉、しいたけ、カマボコにだし汁を加えよく練り上げたもの)、もろみ酢のパッションフルーツ割り、ムジ(茹でた若ムジを辛子、酢味噌で和えたもの)、ムラサキマイ(古代米)、ムジ汁(ムジ、豚肉、島とうふを鰹出汁で煮て味噌で味をつけた汁物)、県産野菜のサラダの10品もついて色々味わえるうえボリューム満点なので、これで1,550円はお得。
田芋の現物は(写真参照)里芋より大きく、一見お味は期待できなさそうな地味ぶりだが、火を加えると一変して"美人"になる。
田芋は、甘味のあるホクホク濃厚なねっとり感がたまらなく、ドゥルワカシィのようによく練り上げたものは食感を最大限に引き出している。この"イモ美人"にとりつかれる人も多い。健康面では、繊維質が豊富でカルシウムは牛乳よりも多く含まれていて栄養価も高い。
長楽では、隣接した金武観音寺境内の鍾乳洞で一年低温熟成させた「豆腐よう」(写真参照)を使った「豆腐ようパスタ」(1,200円)も食すことができる。この「豆腐よう」は半年待ちの人気商品で、単品でお店でも出されているが、数量限定なので有りつけるかどうかはあなたの食運次第。この鍾乳洞では1万本にもおよぶ泡盛を5年掛けて熟成させているので、食後に"探検"しに行くのもお勧めだ。
DATA:
『カフェレストラン 長楽』
両方の店の共通点は、美味しくてボリュームたっぷりで食の充足感を味あわせてくれることだ。その基本姿勢となるのが、素材へのこだわりと丁寧な料理づくりにある。忙しい日常から離れて、このような沖縄のレストランで、ゆっくりと食事を楽しむことこそが、旅人にとって本当の「ヌチグスイ」になるのかもしれない。