第39回『NHK上方漫才コンテスト』が6日、NHK大阪ホールから生放送(※近畿地区のみ)され、最優秀賞をギャロップ、優秀賞をスーパーマラドーナと銀シャリが獲得(いずれも、よしもとクリエイティブ・エージェンシー所属)した。

同コンテストは、1971年にスタートした老舗の漫才賞。関西を拠点に活動するデビュー10年以下のお笑い芸人を対象に毎年開催されている。今年は予選に91組がエントリーし、激戦を勝ち抜いたダイアン、さらば青春の光、span!、銀シャリ、スーパーマラドーナ、スマイル、ギャロップ(以上、本戦ネタ順)の7組が本選に出場した。

左から、ギャロップ林健、毛利大亮

ギャロップ(林健・毛利大亮)は、昨年の『ABCお笑い新人グランプリ』、『上方漫才大賞』と若手が挑む漫才賞レースですでに二冠を獲得している実力派。この日は7組のラストに登場し、貫禄すら感じさせる巧みな漫才を披露。審査員の俳優・今井雅之をして「このコンテストの第1回目から出ているような……」と言わしめた、若手とは思えない? 風貌の林が繰り出すナンセンスなボケが場内を爆笑に包んだ。

しかし、大会後に行われた会見では、毛利が開口一番「正直に言うと、受賞できたことにかなりビックリしています。ネタが終わった後、受賞できないかもしれないと思ってヤバイと感じていたので、獲れてホッとしました」と意外な感想を。林によれば、「出番が最後だったので、自分たちの前に出たコンビがウケているのを見てしまったために、もっとウケないと危ないと思って(受賞を逃すかもしれないと)覚悟をしていた」という。関西の精鋭7組によるハイレベルな戦いゆえのプレッシャーを経験した2人は「この賞を汚さないようにがんばりたい」(林)、「これからも精進していきます」(毛利)と気持ちを引き締めていた。

後列左から、優秀賞のスーパーマラドーナ(田中一彦・武智正剛)、銀シャリ(鰻和弘・橋本直)

そんな2人が「あんまりウケ過ぎんといてくれ! と焦らされた」と漏らすほどの大きな笑いをかっさらい、大健闘を見せたのが、優秀賞のスーパーマラドーナ(田中一彦・武智正剛)と銀シャリ(鰻和弘・橋本直)。スーパーマラドーナは動きを多用したエネルギッシュな漫才で、銀シャリは言い間違いのボケにひねりを効かせたツッコミをたたみ掛けるしゃべくり漫才で客席を沸かせた。受賞の感想をスーパーマラドーナは「ギャロップさんに比べたら無名も無名なコンビなので、この結果には満足。がんばったと思います」(武智)、銀シャリは「楽しんで漫才ができたので、それがなによりよかったです」(橋本)と語り、喜びを噛みしめていた。