アニマックスは特別番組「機動戦士ガンダム30周年記念 みんなのガンダム完全版」を4月26日(午後9時~午後11時)に放送する。

「機動戦士ガンダム30周年記念 みんなのガンダム完全版」で番組ナビゲーターを務める声優の神谷浩史

本番組は、2009年1月1日に放送された「年明け機動戦士ガンダム一挙放送 -みんなのガンダム- 『君は全話観ることができるか!?』」で流れたインタビュー映像に未放送分を追加し、再編集したもの。ファーストガンダムに携わった富野由悠季総監督、キャラクターデザインの安彦良和氏、メカニカルデザインの大河原邦男氏といったスタッフ陣のほか、アムロ・レイ役の古谷徹、シャア・アズナブル役の池田秀一といったキャスト陣が出演。また『∀ガンダム』でモビルスーツデザインを担当した、世界的デザイナーのシド・ミード氏も登場するなど、豪華な顔ぶれとなっている。

今回の「完全版」では最新作『機動戦士ガンダム00』でティエリア・アーデ役を務める神谷浩史が番組ナビゲーターを担当。番組放送を前に神谷の合同取材が行われ、番組出演への意気込みを語ってくれた。


神谷浩史が語る「みんなのガンダム完全版」

――ファーストガンダムにはどんな思いがありますか?
「一番最初に『ガンダム』に触れたのは、おそらく再放送だったと思います。その当時ガンプラが流行っていて、そこから『ガンダム』に触れた世代になりますね。ストーリー自体に触れたのは遅かったのですが、モビルスーツが出てきて戦うだけの作品ではないという、『こんな作品を30数年前にやっていたのか』と衝撃だったのをよく覚えています」

――現在は『00』でティエリア・アーデ役を演じていますが、見る側の立場と違いますか?
「ファーストガンダムと比べると、どうしても自分のやっていることがつたなく感じてしまい、非常に怖いです。『00』とほかの出演作品で、それぞれ違う気持ちで演じているわけではないですが、やはり『ガンダム』という冠がついている以上、特別な思いが自分のなかに当然あります。『00』が終わったときにファーストガンダムと『00』という作品が、同列ではなくても同じ歴史のなかに存在していたらいいなと思います」

――ナビゲーターのお話が来たときに、どういう感想を持ちましたか?
「まずは『そもそもなぜ僕なの?』と思いました(笑)。そこからスタートでしたが、非常に光栄なことだなと思いました。その代わり非常に光栄すぎて、果たしてこれをお受けしていいものかというところで、非常に葛藤がありました。ただ声優である自分を選んで下さった方の気持ちであったり、ファン目線で言わせていただくと、こんな面白そうな企画、番組に一番近くで触れられて、変な話、一番最初に観られるわけじゃないですか。マネージャを半分説き伏せながら(笑)、お受けさせていただきました」

――一番最初に購入されたモビルスーツは覚えていますか?
「おそらくガンタンクだったと思います。当時のガンプラブームというのは滅茶苦茶で、それこそガンダムなんてまったく手に入らなかった状況でした。買えたとしてもよくわからないプラモデルとセットでみたいな状態でしたから(笑)。そんななかでモビルスーツでなにが買えたかといえば、ガンキャノンもなく、ザクもなく。ガンタンクでした。祖母に買ってもらって、すごく大切にしていました」

――プレッシャーも大きい?
「それはありますよ。そんなこと言わないでください(笑)。番組にはファーストガンダムでナレーションも務められた永井一郎さんもご出演されるということで、ある意味『ガンダム』の世界観における神の声ですよね。永井さんが参加されるこの番組でナレーションをできるのは本当にすごいことで、とても緊張します。僕は声優ですから、顔出しの仕事は遠慮するところもあります。しかし声優である僕にしか感じられないこともあると思うので、それが番組のなかで伝えられていけばいいなと思います」

――25周年記念作品『SDガンダムフォース』では、キャプテンガンダム役を演じています。節目の年に『ガンダム』と縁があるようですが?
「『SDガンダムフォース』では敵であるコマンダーサザビー役を池田秀一さんが演じられていて、あのときもとても緊張しました。いまは30周年という節目の年に『00』に出演させていただいていて、そのナレーションを古谷さんが担当されています。アフレコ現場でも当時のことなどを話してくださるのですが、『この人がアムロで、池田秀一さんがシャアだったんだな』と思うと、すごく不思議な感覚がします。30周年という節目の年に、こんな企画に参加でき、本当にありがたいことだと思っています」

――ファンの方にメッセージを
「『ガンダム』シリーズのファンだったら絶対観ておいて損はない、むしろ観て欲しい番組になっています。また『ガンダム』を詳しくは知らないという人でも、これを見れば、なぜ『ガンダム』が30年間も愛されて制作され続けているのか、わかると思います」

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