埼玉県教育委員会は5日、ネットいじめの手段として使われることも多い「学校裏サイト」や「プロフィールサイト(プロフ)」を監視するための臨時職員を、4月から採用することを明らかにした。個人名を特定できる悪質な書き込みや誹謗中傷があった場合、ただちに教育委員会に報告。同時に、サイトの管理人に削除依頼も行うとしている。

埼玉県教委では、2008年5月に「ネットいじめ等対策検討委員会」を設置。検討委では同年7月、埼玉県内の公立中学校・高校を対象に学校裏サイトやネットいじめに関する調査を実施。その結果、74.5%の学校が自分の学校の裏サイトを把握していないことが分かった。

一方、66.9%の学校でネットいじめなどが行われていることも判明。ネットいじめを防ぐために、その温床とされる学校裏サイトを学校側が把握することが急務となっていた。

こうした状況を受け、埼玉県教委では学校裏サイトやプロフを監視する専従職員を県の緊急雇用創出基金で採用することを提案。半年ごとに3人、年6人を採用する。

臨時職員はさいたま市の県立総合教育センターで、平日に6時間ずつ勤務。PCやケータイで、埼玉県県内にある425の公立中学校、158の公立高校の学校裏サイトがないかネットパトロールを実施。

個人名を特定できるような悪質な書き込みや誹謗中傷があった場合、県教委に報告。同時に、サイトや掲示板の管理人に削除依頼も行う。

埼玉県教委では、「一般からの情報提供も受け付けながら、監視をしていきたい」と話している。

ネットいじめの実態についてはこちらのレポートを参照

【レポート】想像を超えた"ネットいじめ"の世界に絶句… - 学校裏サイト対策講座が実施