Booksベストセラー週間総合ランキング2月13日~2月19日では、『あぁ、監督』(野村克也)が6位に入り、唯一の新登場トップテン入りとなった。

■2/13~2/19のBooksベストセラー週間総合ランキング(日販調べ)
順位 書籍名(出版社) 著者
1位 読めそうで読めない間違いやすい漢字(二見書房) 出口宗和
2位 「脳にいいこと」だけをやりなさい!(三笠書房) マーシー・シャイモフ/茂木健一郎訳
3位 男道(幻冬舎) 清原和博
4位 告白(双葉社) 湊かなえ
5位 モデル失格(小学館) 押切もえ
6位 あぁ、監督(角川書店発行/角川グループパブリッシング発売) 野村克也
7位 オバマ大統領就任演説(朝日出版社) バラク・オバマ/CNN English Express編集部
8位 利休にたずねよ(PHP研究所) 山本兼一
9位 還らざる道(祥伝社) 内田康夫
10位 悼む人(文藝春秋) 天童荒太

『あぁ、監督』(野村克也)は、東北楽天ゴールデンイーグルスの現監督による"監督論"。的確な分析とユニークなボヤキで知られる日本球界屈指の名将が、過去の監督や現在の他球団の監督をタイプ別に分類する。一般的には強制や恐怖で人を動かすのは間違いだと思われているが、野村監督はそれも監督としてのあり方だとし、そうした面をも兼ね備えた人物こそ理想の監督だと唱える。プロ野球の監督という特殊な職業を扱ってはいるが、リーダー論として広く当てはめることができそうだ。また、WBCにまつわる迷走を含む日本球界の現状についてもプロ野球の将来を憂うがゆえの厳しい指摘が紙面に並んでいる。ビジネスマンにも野球好きな人にもお勧めできる一冊だ。

単行本ノンフィクション部門では、『面倒くさがりやのあなたがうまくいく55の法則』(本田直之)が新登場で6位に入っている。本著では面倒くさがりの人をタイプ別に分類しているが、それによると世の中の人のほとんどは面倒くさがりに当てはまる。ただし、著者は「面倒くさがり」の人を否定しない。面倒くさいからこそ、より大きな問題になる前に対策を講じて解決すべきだと説いている。

今週の注目

『日本人の知らない日本語』(メディアファクトリー/蛇蔵&海野凪子/880円(税別)

タイトルだけ見ると、「またか……」と言いたくなるお勉強本のようだが、ページをめくってみるとほとんどが漫画。外国人に日本語を教える日本語教師が日々体験するユーモラスな出来事を描いたコミックエッセイだ。

日本で日本語を習おうとする外国人は基本的に大変まじめで学習意欲が高いため、こんな質問が飛び出すこともしばしばだという。「『さしつかえなければ』と『おそれいりますが』の使い分けを教えてください」。使い分けって……気分の問題? と答えたくなりそうだが、こんな質問にもきちんと答えるのが日本語教師。明解なその答えは、本著で。

本著ではそんな日本人でも役に立つ豆知識の数々がちりばめられているが、なんと言っても楽しいのは外国人生徒による予想外の言動とそれに翻弄される教師とのやり取りを描いた漫画。ヤクザ映画や時代劇で日本語を覚えた生徒や、漢字をアートにしてしまうイタリア人生徒などクセ者ぞろい。本人には悪気はなく一生懸命なだけに、先生の脱力感も推して知るべし。笑えて少しだけ知識が身に付く一冊だ。絵がかわいいのも高ポイント。