――でも、さまざまなエピソードを読むと、二人は理想的な関係のようにも思えました。

大沢「そう言っていただけると嬉しいです。母と娘だけど、姉妹というか、ちゃんと距離を取るところは取っているので、すごくいいバランスなんじゃないかなと思ってます。彼氏ができたとかどうだとか、細かい事をいちいち報告し合う仲でもありませんし。でも、私たちの場合、それがちょうど心地よい距離なんですよ。一応、今回の本の内容はお母さんに全部見せていますが、案の定、何も言ってこないです。ただひとつだけ、『年齢だけはホンマのこと書かんといてや』と言われました。『他に感想ないんかい!』とツッコミそうになりましたけど(笑)」

――母娘の暮らしだけでなく、大沢さんの恋愛についてもかなり赤裸々に書かれていますね。

大沢「はい。全然、包み隠してません(笑)。恋愛を含め、等身大の大沢あかねを書いたつもりです。でも、恋愛に関しては奥手なんですよ、こう見えて(笑)。周りからも『意外だね』って言われることが多いですね。『グイグイ行っても、相手にうっとおしがられるかな……』って、ついつい思ってしまうタイプなんです。恋愛経験も豊富ではないですし、芸能界にいるからこそフツーの恋愛をしてみたい、という憧れは今でもありますね」

――ひとりの女性として恋に悩む様子は、テレビで見る元気で明るいイメージとはまた違う印象を受けました。

大沢「そうですか。向こうがアプローチしてくれているのに変に気を使ってしまい、こっちから行こうと思った時には向こうの気が変わっていたりして……恋愛って難しいですよね(笑)。小さい頃に夜のミナミで過ごしたりした経験から『人をよく見ないといけない』って思ってたから、その人の気持ちを確かめないと、自分から踏み込んでいけないんですよ。で、ようやく踏み込もうとした時には相手が冷めている、みたいな。振り返ってみるとそのパターンが多かったです」

そう言って過去の恋愛を振り返る彼女。エッセイではさらに現在の恋愛についても書かれており、ファンならずとも大いに気になるところだ。……続きを読む