知らない地へ行ったからには、おいしいものを食べたいというのは旅行者の心理。筆者も例外なく、「現地ならではの食事・料理」を旅行の楽しみにしている。
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ブルー・ラグーン内のカフェ、『Blue Cafe』内の夜の様子 |
アイスランドは北極圏に近いものの、北大西洋に接していることから魚介類に恵まれている。そして、以前にレポートで紹介したように天然温泉や間欠泉があるため、その地熱を利用して温室栽培された野菜やきれいな環境で育ったラム肉を使った料理が特徴だそうである。
今回、私が「アイスランドでぜひ味わいたい!」と心に決めていたものの一つが、アイスランド産の新鮮で良質なシーフード。アイスランドの近海で取れる魚介類といったら、ロブスター(手長エビ)、ホタテ、タラ、ヒラメ(オヒョウ)、サーモン、クジラ……。数え上げたらキリがない。だが、このあとすぐにアイスランドでの食事の苦労を知ることになる。
アイスランド初日。滞在先のホテルで寿司レストランのチラシが目に留まり、寿司なら新鮮なシーフードが食べられるに違いないと思った筆者は、早速そのレストランに行ってみた。すると、なんと休業中。仕方がないので、その日は結局ホテル近くのファースト・フード店で簡単な食事を済ませた。
翌日、このレストランへ再度足を運んでみたのだが、やはり休業中であった。チラシにもレストランにも営業時間の記載がなく、結局いつ営業しているのか確認できないままだった。レストランの場所はオフィス街に近い。きっとビジネス・アワーに合わせて営業しているのだろうという結論に落ち着いた。だが、アイスランドでの食の「不運」は、翌日以降も筆者について回ることになる。
滞在2日目にブルー・ラグーンに浸かった後、その敷地内のレストランで食事をする"つもり"だった。案の定、筆者の予定とは裏腹に、ちょうどその日はクリスマス・ディナーの準備中。行きたかったレストランも休業中だったのだ。「なかなか美味しい」とガイドブックでも推薦されていたレストランだっただけに、とても残念に思った。筆者は結局、この日もきちんとした夕食を口にすることができず、同施設内のカフェでスモーク・サーモンのサンドイッチをほお張っただけであった。このように、下調べをしないと海外での食事はとても味気ないものにもなりうる。では、一体どうすればいいのか。