ファイザーはこのほど、一般生活者における処方薬の服用に関する意識・実態調査の結果を発表した。これによると、多くの人が薬を処方どおりに正しく服用ができていない実態が明らかになった。調査は2008年11月30日に、全国47都道府県在住の20歳以上の男女9,400人を対象にインターネットにより実施された。

処方薬を余らせたことがあるか 提供:ファイザー

自身の服薬コンプライアンスは良好だと思うか 提供:ファイザー

処方された薬を余らせることはあるかと尋ねたところ、「よくある」が23.2%、「たまにある」が48.8%と、全体の7割以上が医師や薬剤師の指導を守らずに、薬を最後まで飲みきれていないことが判明した。一方で、自身の服薬コンプライアンス(医師の指示通りに正しく薬を服用すること)は良好だと思うかの問いに対しては、79.7%が「良好だと思う」と回答しており、処方薬を正しく服用できているとの認識がある反面、実際の行動が伴っていないことがわかった。

調査では7割以上(71.5%)が処方薬の飲み忘れを経験したことがあると回答したほか、「症状が改善されたから」などの理由で、6割以上(63.8%)が処方薬の服用を途中で中断したことがあると回答。また、4人に1人(24.9%)が処方薬について自己判断で用量を調節したことがあることが明らかになった。このほか、正しく服用しないと薬が聞かなくなる恐れがある抗生物質・抗菌薬についても、4割が服用を途中でやめたことがあると回答しており、服用中断による感染症の再発や、薬耐性菌の発生を招く危険性について認識不足であることも判明した。

処方薬を途中でやめたことがあるか 提供:ファイザー