英国のブリティッシュ・エアウェイズ(BA)とオーストラリアのカンタス航空はこのほど、両社の間で行っていた合併交渉を中止したと発表した。

両社は既報の通り、合併交渉を進めていた。だが、両社ともに「長期的な展望はあるもののいくつか合意できない点があった」とし、BAは「カンタス航空株を50%以上取得したい意向が通らなかった」ことが理由の1つであることを認めた。航空アライアンス「ワンワールド」などでの業務提携は引き続き行っていくとしている。

BAはイベリア航空との間でも合併の話を進めていることから、3社が1つになれば世界最大規模の航空会社が誕生することになったが、実現には至らなかった。急激な世界的不況の到来や運賃の安いローコストキャリアの台頭などで運営が厳しくなると予想される航空大手。今回の顛末は、生き残りをかけた模索を続ける老舗航空会社の姿が浮き彫りになった形だ。

なお、BAとイベリア航空との合併交渉は継続中だとしている。