歌手の一青窈が主演する音楽劇『箱の中の女』が10日、東京・渋谷のBunkamuraシアターコクーンで幕開けした。上演は25日まで。
「歌手の一青窈のみならず、女優の一青窈を堪能してください」と作・演出の岩松了 |
同作は、劇作家、演出家、俳優として活躍する岩松了が作・演出を務めるラブ・サスペンス劇。ある晩、波止場で荷物の積み下ろしの仕事をしている孤独な男(柏原収史)が、密輸業者から預かった箱の中から出てきた一人の女(一青窈)と出会う。秘密の生活を続けるうちに、男は女を運命の女だと思い始めるが、女の周辺にはにわかに不穏な空気が漂い出し――。初舞台となる一青が主演のみならず、全曲作詞も手がけていることでも話題となっている作品だ。
公演に先駆けて一青は、「しゃべりながら動くというのは大変な事なんだ、と人間の日常の複雑さを改めて実感しました」とコメント。公演では「私の歌では伝えてこなかった"箱の中"の女としての微妙な心の揺れを表現したいです」と意気込んでいる。また、音楽監督・作曲を担当する小林武史は、「かなりのシーンで歌が使われることになりましたが、どのシーンも完全に満足のいく仕上がりになりました。POPな音楽劇ができたと思います」と話すなど、出来栄えに自信をのぞかせている。
『箱の中の女』は、Bunkamuraシアターコクーン(東京・渋谷)にて10日から25日までの期間で上演。詳細はこちら。