ローンには利息がつきものです。以前、一定期間の金利を無利息としている銀行などのローンを紹介しました。あらかじめその一定期間内に返済のめどがたつようであれば利用価値大です。今回紹介するローンも、当初1カ月は保証料のみで利息はゼロ。またそれ以降も預金と同額の金額には利息がかからないという画期的な仕組みです。これは東京スター銀行が10月に発売した、日本初の無担保ローン借換専用の預金連動型ローン「スターワン乗り換えローン」のことです。

「スターワン乗り換えローン」は日本初の預金連動型ローン

東京スター銀行の「スターワン乗り換えローン」は、自動車ローンや教育ローン、カードローンなどの無担保ローンの借り換えを目的とした、日本で初めての預金連動型ローンです。

預金連動型というのは、ローン残高から普通預金の残高を差し引いた金額にしか利息がかからないという仕組みで、預金を減らすことなく、繰り上げ返済と同じメリットを享受できます。

現在、利用している無担保ローンを「スターワン乗り換えローン」に乗り換えると、当初1カ月は保証料のみで金利はゼロ。それ以降の実質年率も5.0%〜14.5%(保証料年1.2%が含まれている)と低めの設定です。その際預金も、東京スター銀行に乗り換えることで、預金と同額分のローン残高には金利がかからず、保証料の年1.2%のみかかる仕組み。預金を手元に残したまま、利息を減らすことができる画期的なローンというわけです。

実際どれほどの効果があるのか、参考例で見ていきましょう。

たとえば80万円のローンをリボルビング返済にしていた人の場合、返済前は、年利12%で月々の返済額は3万7,659円、支払い総額は90万3,816円です。この人が、同じローン金利でも30万円の預金とともに「スターワン乗り換えローン」に乗り換えると、月々の返済額が3万5,449円で支払い総額は85万776円となり、結果、5万3,040円のおトクとなります。

利用できるのは、20歳以上60歳未満で完済時の年齢が65歳以下の給与所得者(年収200万円以上)で、同行のおまとめローンバンクベストを利用していない、同行指定の保証会社の保証が受けられる人です。

使い道は、申し込む本人が利用している銀行などの無担保個人向けローンの借り換え資金で、原則、借換対象件数は2件までです。

借入金額は、50万円以上500万円以下で、申し込み時の借り入れ対象ローン残高の範囲内に限ります。借入期間は1年以上7年以下。返済方法は元利均等返済で、返済日は毎月10日です。申し込みや契約、返済で東京スター銀行に行く必要はなく、同行のホームページから申し込みでき、事務手数料や繰上返済手数料はかかりません。

預金連動型の住宅ローンを最初に始めたのも東京スター銀行

預金連動型といえばすぐに思い浮かぶのは住宅ローンでしょうか。現在、預金連動型の住宅ローンといえば、幾つかの金融機関で扱っていますが、最初に始めたのはやはり東京スター銀行でした。その名も、預金連動型住宅ローン「スターワン住宅ローン」です。

預金額と同額の借入金額には金利が一切かからないというもので、預金を減らさずに繰上げ返済と同じ効果が得られます。

この「スターワン住宅ローン」が現在、新規購入応援キャンペーンを実施中です。下記の(1)から(4)の全ての条件を満たすと、ローン全期間、契約時点の基準金利より1%金利が優遇されます。

(1)資金の使い道が下記のいずれかの人

  • 住宅の増・改築(店舗併用住宅を含む)
  • 建売・中古住宅(マンションを含む)の購入
  • 居住用土地(1年以内に住宅を建築する場合)の購入

(2)契約時にいずれかの金利を選択した人

  • 変動金利型
  • 固定金利型3年
  • 固定金利型5年

(3)融資金額が建築・購入価格の7割以内

(4)2009年4月30日まで融資を実行する人

たとえば、11月時点の契約であれば、変動金利型は3%ですがこれが2%に、固定金利型3年は3.5%なので2.5%に、固定金利型5年は3.6%なので2.6%になります。

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執筆者紹介 : 金野和子氏

主な略歴 : マネーライター。マネー雑誌の記者として12年働いたのち、フリーのマネーライターとして独立。おもにマネー雑誌や女性誌、経済誌や新聞などで、マネー関連の記事の編集・執筆を手がける。