社会生活でよく使用する漢字の目安「常用漢字表」の改定作業を進めている文化審議会の漢字小委員会は22日、188字を新たに追加し、現行の常用漢字から5字を外すとした暫定案を改めて審議した。その結果、「蒙」を除外した上で「刹」「椎」「賭」「遡」の4文字を新たに加える事を了承したと発表した。

文化庁文化部国語課の担当者の話によれば、今回新たに加わった「刹」は「刹那(せつな)」など熟語に使われる頻度が高いことが理由だという。「椎」は今回音読みの「ツイ」のみの使用となり、「腰椎(ようつい)」や「脊椎(せきつい)」など医療用語でよく使われていることから追加された。また、「賭」は「賭博(とばく)」などに使われ印象は悪いが、新聞用語でもあり使用頻度が高いことが理由となった。「遡」は「遡及(そきゅう)」といった熟語に使用されており、重要漢字であるという同委員会委員の意見もあり追加されたという。

一方「蒙」は、一般によく知られている熟語である「啓蒙(けいもう)」や「蒙古(もうこ)」などに使用されており、常用漢字表から外すかどうかが話題になっていた。しかし、「蒙」には暗いという意味があり、蒙古にも"暗くて古い"といった蔑視の意味もあるため、いい漢字ではないということで今回の除外に至ったという。啓蒙の代用には「啓発」など類義語を使用することで対応するとしている。なお、新常用漢字表の答申時期は2010年2月を目標にしており、試案の発表は来年の2月となるとのこと。