アウディジャパンは、ハイパフォーマンス・ウルトラ・クリーン・ディーゼル・エンジン(超低排出ガスシステム付高性能ディーゼル・エンジン)を搭載するプレミアムSUV「アウディ Q7 3.0 TDI」に、6速ATを組み合わせて、2010年をめどに導入すると発表した。その後、搭載モデルを順次拡大し、2015年までに日本におけるアウディ全販売台数の10%に、超低排出ガスシステム付高性能ディーゼル・エンジンを搭載する予定だという。

新に導入される「アウディ Q7 3.0 TDI」(右)と、ルマンで優勝した「アウディ R10 TDI」(左)

日本国内導入予定のディーゼルエンジンは、2000バールの高い噴射圧力をもつ最新ピエゾコモンレールシステムや、燃焼室センサーによって、燃焼プロセスを精密に管理。それにより効率燃焼が向上し、一次排出物質を大きく削減した。また、NOxを低減するアドブルーを窒素酸化物除去コンバーターの上流に微量噴射することにより、窒素酸化物を最大で90%除去するという。これらのシステムにより、アメリカの排ガス規制「LEV II BIN 5」や、2014年にヨーロッパで導入予定の「EU6」、世界で最も厳しい排ガスとなる2009年に日本で導入予定のポスト新長期規制をクリアする見込みだという。2009年からアメリカとヨーロッパで、このハイパフォーマンス・ウルトラ・クリーン・ディーゼル・エンジンの販売を開始し、搭載モデルを順次拡大。日本市場においても、2010年をめどに「アウディ Q7 3.0 TDI」を導入し、2015年までに同社全販売台数の10%にクリーンディーゼルエンジンを搭載していくとしている。

同社は1989年に、世界で初めて直噴ディーゼル・エンジン「TDI」を発表。以来TDIエンジンを搭載したモデルを全世界でおよそ500万台販売しており、ヨーロッパにおいては、同社全販売台数の72%がTDI搭載モデルとなっているという。このTDIを搭載する「アウディ R10 TDI」は、世界で最も過酷なモータースポーツであるルマン24時間耐久レースに3年連続で優勝している。