「私たち、『鉄ちゃんの掟』(※)を1年もやってますね。実践編ということで撮影に行きましょう」。担当編集Hさんからのお誘いがあり、JR鶴見線に向かった。撮影は何度か強引に体験してもらったが、ついにHさんから誘ってくれるようになったとは! これでまた、一般人から鉄ちゃんが1人誕生したようである。
※マイコミジャーナル内連載「鉄ちゃんの掟 - 初心者のための鉄道撮影マナー講座」のこと。初心者鉄ちゃん向けに、鉄道撮影にまつわるマナーやタブーに関してイラストを使って解説している。
JR鶴見線がどういうところかは『ちょっとシュールに「猫街鉄道放浪記」』第14回、第15回を読んでいただくとして、Hさんは買ったばかりのデジタル一眼レフカメラ、私はコンパクトデジカメを持って、いよいよ出発だ。ちなみに今回は、休日だったので、「ホリデー・パス」(首都圏JRのフリーきっぷ)を使った。
まずカメラの持ち方に驚く
まずは鶴見駅の鶴見線ホームで、入線してくる電車を撮影した。暑さと睡眠不足でだるそうなHさん。リラックスした構えはいいのだが、なぜか小指が立っている。しかも、カメラを非常に不安定な状態で支えていて、さらにはネックストラップも使っていなくて驚愕。「それでは落としてしまいますよ」と思わず注意。
すでに疲れた様子のHさんは、到着した電車を撮影するとすぐに撤収して電車に乗り込んでしまった。あと30秒もすれば、降車した人がいなくなるのだが……。まぁ、この暑さでは仕方ない。鉄道撮影に必要なのは、まずは体力だなあと改めて実感。
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Hさん撮影。前照灯の点いた電車がきれいに入っているが、欲を言うと人の入り具合が中途半端でスナップ写真的 |
吉永撮影。人が入らない方が電車の存在感が際立つ。自分が乗った列車が何両編成だったかを常に気にかけているため、顔は犠牲にして側面が見える角度で撮った。バックショットだしあまりいい見本ではないが、自分のこだわり優先でいいのだ! |
2人一緒にまず向かったのが扇町駅。途中、浜川崎駅で3分ほど停車したのだが、車内の涼しい空気で気力が復活したHさんはすぐさま降車し、ホームで撮影。フットワークも軽く、いい感じだ。
再び乗車し、扇町駅に到着。ここは貨物の扱いもある駅。タイミングがよければ機関車が貨車を入れ替えたりする様子が見られるのだが、この日機関車は1両もいなかった。かなりがっかりする私。しかし、Hさんの目がキラキラしている。
「猫!!!」と叫んでスタタタターッと走っていってしまった。改札付近には、電車の到着に合わせて、あっという間に数匹の猫が集まっている。一心不乱に猫を撮影するHさん。「この駅最高や~!!」とうれしそう。なんだか方向性が違ってきた気もするが、とりあえず喜んでもらってよかった。大好きな猫に囲まれ、体力も復活してきた様子である。猫だけ撮影するのもいいけれど、せっかくだから駅であることを証明するような建物や物を一緒に入れて撮影したいものだ。