アニメ制作会社のサンライズは4月25日に株主総会を行い、同社の5代目代表取締役社長に内田健二専務取締役が昇格する人事を決定した。これまで代表取締役社長を務めた吉井孝幸氏は代表取締役会長に就任。同社の社長交代は、吉井氏が社長に就任した1994年以来、14年ぶりとなる。

新社長に就任した内田氏は、『無敵ロボ トライダーG7』(1980年)の制作進行などを経て、プロデューサーとして『機動戦士Zガンダム』『機動戦士ガンダムZZ』『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』『機動戦士ガンダム0080 ポケットの中の戦争』といった、1980年代の歴代ガンダム作品を数多く担当。そのほかに「SDガンダム」シリーズや『絶対無敵ライジンオー』といった子供向け作品も幅広く手がけ、近年では劇場版『機動戦士Zガンダム』三部作や『コードギアス 反逆のルルーシュ』といったヒット作にも携わっている。

内田氏は同社サイトの挨拶文において「私たちは世界のクリエーターと手を組み、世界規模の映像制作アライアンスを確立することを視野に入れ、現状に満足することなく貪欲に、オリジナル映像の制作を第一に取り組んでいきます」、「私たちが目指すもうひとつの方向はブロードバンドを活用した新しい映像コンテンツの提供です」とコメントしており、海外との共同事業やコンテンツ配信に積極的な姿勢をうかがわせた。

ガンダムシリーズを筆頭に、多数の人気コンテンツを抱える業界大手の同社だけに、現場経験の長い内田氏がどういった舵取りを行っていくのか、今後の動向が注目される。