9月に放送されるドラマ『シリウスの道』(WOWOW)の会見が21日、川崎のスタジオで行われ、内野聖陽、真矢みき、栗山千明、黄川田将也が登場した。

写真左から、黄川田将也、栗山千明、内野聖陽、真矢みき、石橋冠監督

原作は、直木賞作家・藤原伊織の同名小説。大手広告代理店で営業副部長を務める主人公が、個性的な部下たちとともに、予算18億円の巨額案件を獲得するために邁進していく物語。広告業界の内幕や、社内抗争などの企業文化に触れながら、主人公の幼馴染みに隠された秘密と、謎の脅迫者の出現などが案件に絡み、1本の線で繋がれていく。主人公の辰村という誇り高き企業戦士の戦いに焦点を当てたハードボイルド企業サスペンスだ。

『風林火山』(2007年 NHK総合)以来のドラマ出演となる内野。「1年間、片目片足を演じていたので、解放されて嬉しい(笑)」と笑顔

そんな辰村を演じている内野は「サラリーマンの経験がないので、台本を初めて読んだ時は、企業戦士たちはどんな戦い方をして、勝負をしているのかに興味が湧きました。ライバル会社と戦いつつも『敵は社内にあり』なんですね」と語り、「辰村はハードボイルド的な乾いた男。彼を中心にした人間ドラマになると思います。長い小説を凝縮しているので、省いている部分もありますが、映像表現を楽しんでいただければ」とPR。辰村の上司・立花英子を演じる真矢は「辰村にはアナログな格好良さがあります。今の時代だからこそ、シンプルなのがいい。ノスタルジックな部分も見てほしいですね」と語った。辰村が過去を回想するシーンが挟まれるという構成も作品の見どころの1つとなっている。

監督は『池中玄太80キロ』(日本テレビ系)シリーズなどを手がけたベテランの石橋冠が務める。「藤原さんの小説はディテールがしっかりとしていて、ドラマでは表現できないくらい。ノスタルジーをにじみ出しながら、現代をうまく浮かび上がらせるように撮っていきたい。山本勘助(内野)を現代でいかにしなやかに見せるかもテーマです」と意欲を見せていた。