不条理コントとアナーキーな芸風で知られるお笑いコンビ・野性爆弾(川島邦裕&ロッシー)とフットボールアワーの後藤輝基、元芸人の漫画家・カネシゲタカシからなるパンクバンド・盆地で一位が2日、大阪・アメリカ村のライブハウスでシークレットライブを敢行! 集まった200人の観客を熱狂させた。

野性爆弾・川島(中央)をメインに、相方のロッシー、フットボールアワー・後藤(右)、漫画家・カネシゲタカシが圧倒のライブを見せた盆地で一位

このライブは、去る2月20日にリリースされた盆地で一位のデビューアルバム『一枚目』、野性爆弾の初DVD『野爆DVD in DVD』の同時発売を記念し、購入者特典として企画されたもの。ダボシャツにニッカボッカというまさかの"ガテン系ファッション"でステージに現れたメンバーは、ストレートなパンクからロカビリー風ナンバー、ポップなロックンロールなど17曲を披露。豊かな音楽性と、川島の手によるアバンギャルドな歌詞(たとえば『ムーディーソング』という曲は、ほとんど「ダ○チワイフ~!」と叫んでいるだけという、テレビ放送は難しそうな内容)、もはやプロと呼びたいほどの演奏のうまさで、バンドとしての圧倒的な存在感を見せつけていた。

川島は首に自作の"お札"を下げて熱唱

後藤のギターの腕はプロ並!

エネルギッシュなパフォーマンスもさることながら、本業は"芸人"だけに、やはりMCも爆笑モノだった。「短い間やけど楽しんでや! この会場、30分しか借りてないから」と意図不明のウソをついたり、ライブの序盤で「みんな絶対にアンコールせぇよ! なかったら俺らが恥ずかしいやんけ!」と早々にアンコールを強要するなど、発言が自由すぎる川島。これにすかさず「それは言うことちゃうやろ!」とツッコミを入れ、川島に「ツッコミうまいやんけ」といちいち感心される"フットのツッコミの方"こと後藤。「お願いです! 3曲ぐらいサラッと歌わしてください!」と自身がソロボーカルをとる曲の演奏をメンバーに土下座して頼むロッシー。そんなサービス満点の1時間20分のステージは大いに盛り上がり、アンコール終演後も再度のアンコールを望む観客の拍手が鳴り止まないほどの盛況ぶりだった。

ボーカル曲も披露して盛り上げたロッシー

川島の奔放なMCに思わずツッコむ後藤

ライブ後には会見が行われ、ステージの感想や今後の抱負を語ったメンバー。後藤は「4人揃ってやるライブは1年ぶり。いかんせん放送できへんような歌詞ばっかりのバンドなんで、どうなることかと思ってたんですけど、たくさん来ていただいてよかったです」とコメント。そして、ユニークな衣装について「じつは"全裸にコ○ドームとサスペンダーだけをつけて出る"という案もあったが、さすがにオトナの人に怒られて」と断念したという「盆地で一位」らしい? 裏話も明かした。一方、リーダー格の川島は、バンドの今後について「野球ができる人数になるまでメンバーを増やしていきたい。できれば、ヨボヨボのおばあちゃんとカールスモーキー石井さんを加入させたい」など言いたい放題。さらに「4人でレギュラー番組が欲しい」と、音楽活動とは関係なさそうな目標を語り出し、これにロッシーが「みんなでロケもできるしな! うどん食うたりとか」とうれしそうに乗ってくるなど、会見も終始爆笑の連続だった。

盆地で一位 プロフィール

メンバーは、川島邦裕(ボーカル・ギター)、ロッシー(ベース)、後藤輝基(ギター)、カネシゲタカシ(ドラム)の4人。10年ほど前、川島を中心にバンドのルーツが生まれ、5年前に後藤が加入して現在のメンバーに。過去には自主制作盤『七対子』が話題を呼び、大阪・バナナホールで行ったライブには、会場のキャパを完全に超える700人を動員するなど、音楽シーンを震撼させる伝説を打ち立てた。そして今年2月20日、ついに待望のデビューアルバム『一枚目』をリリース。4月26日、27日、39日に千葉・幕張メッセで行われる『LIVE STAND 08』への出演も決定し、さらなる活躍が期待されている。

『一枚目』発売中 1,500円
発売元:よしもとアール・アンド・シー
川島の自筆イラストがジャケットを飾る盆地で一位のデビューアルバム。「悲しいすか」「全国人妻食べ歩き」「ヤンヤンヤン」など全15曲を収録。購入はこちらから

『野爆DVD in DVD』発売中 3,990円
発売元:よしもとアール・アンド・シー
fandango TVで放送されていた冠番組『野爆テレビ』が、里見まさと、千原兄弟らをゲストに迎えて行ったイベント"野爆DVD in DVD~種なし父さん羽根羽根羽根~"の模様をメインに、オリジナルショートフィルムなどを収録。購入はこちらから