――これは、劇中の一場面を再現したものなのでしょうか?
「いいえ、映画の中には、これと同じような、機体の内部構造があらわになるシーンというのは出てきません」
――そうしますと、機体の内部構造などの資料は、どのようにして入手されたのでしょうか?
「小学館プロダクションさんから日本語版が刊行されている『スター・ウォーズ クロスセクション』という書籍があるのですが、それに『スター・ウォーズ』に登場する宇宙船やビークルの内部を含めた細部を、リアルに知ることのできる断ち割りイラストが掲載されているんです。『その図解の3D版を作ろう』ということで、商品名も『スター・ウォーズ クロスセクション3D X-Wing』としています」
――その本は、いわゆるオフィシャルな設定資料集なんですね。
「はい。それを反映した、世界初のX-Wingの内部構造を再現したキットになります」
――キットということは、やはり、先ほどのタイファイター・パイロットと同様、パーツに分けた状態で商品化されるわけですか?
「6分割された状態で販売されます。お客様にそれらを買い揃えていただくことにより、簡単な組み立てだけで1/35スケールの大迫力のX-Wingをお楽しみいただくことができます」
――2次元の絵である『スター・ウォーズ クロスセクション』の図解をそのまま単純に3D化すれば、このような商品が自動的にできあがるわけですか?
「と言いたいところなんですが(笑)、2次元から3次元に置き換える作業では、つじつまの合わないところがどうしても出てきます。エンジン部分ひとつとっても、どこかで帳尻を合わせなくてはならないということが起きるんです。もちろん、基本的には忠実に再現してあります」
――ところで、1/35スケールを選択したというのは、どのような理由によるものなのでしょう?
「世に言うミリタリーモデル、いわゆる戦車などのスケールモデルで一般的なスケールだということです」
――そこにメリットがあると……。
「この商品には、このように周りに情景となるような、人形だとか、付属品がいろいろと付いてきます。当然、それらのスケールも1/35に統一してあるわけですが、お手持ちの1/35のフィギュアを改造していただければ、組み合わせて遊んでいただくことができます」
――先ほどのお話では、必ずしも劇中の一場面を再現したものではないということでしたが……。
「もちろん、モチーフにしたシーンというものはあります。『エピソード4』に出てくるヤヴィン4の基地がそれです。それを再現していただくこともできますし、その戦闘の後の基地に戻ってからのシーンを思い浮かべて遊んでいただくこともできます」