Booksベストセラー週間総合ランキング2月8日~14日では、8位と9位に再登場の2タイトルがランクインした。8位の「L change the WorLd」は公開中の同名の映画と連動した「デスノート」のスピンオフ小説。名を書かれた者は死ぬという「デスノート」を手に新世界の神になろうとした「キラ」に挑み、自分の命と引き換えに連続死事件を解決に導いた謎の天才探偵「L」が主人公。本作ではLが自らに残された23日間で大規模犯罪組織と対決する様子が描かれる。

2月8日~2月14日のBooksベストセラー週間総合ランキング(日販調べ)

順位 書籍名(出版社) 著者
1位 家庭教師ヒットマンREBORN!隠し弾(1・2)(集英社) 天野 明 子安秀明
2位 陰日向に咲く(幻冬社) 劇団ひとり
3位 女性の品格(PHP研究所) 坂東眞理子
4位 親の品格(PHP研究所) 坂東眞理子
5位 ヘキサゴンドリル(扶桑社)
6位 夢をかなえるゾウ(飛鳥新社) 水野敬也
7位 ホームレス中学生(ワニブックス) 田村 裕
8位 L change the WorLd(集英社) M
9位 1分骨盤ダイエット(三笠書房) 大庭史榔
10位 余命1ケ月の花嫁(マガジンハウス) TBS「イブニング・ファイブ」

行本ノンフィクション10位に新登場ランクインした「B型 自分の説明書」(Jamais Jamais)はこのジャンルの中では異彩を放つ一冊。「自己中心的で変わり者で変なこだわりを持つ」とされるB型人間についてB型人間自身も周囲も正しく理解するべきであるとの信念のもとに書き上げられたもの。目次には「基本操作」「色々な設定」「トラブル・故障した時は」などの項目が並び、あたかもB型人間のマニュアルのようだが、内容は堅苦しくなく「あるある」と笑ったりうなづいたりしながら読める。発行は昨年9月だが、最近テレビ番組で取り上げられて注目を浴びた格好。

今週の注目

はじめての課長の教科書(酒井穣/ディスカヴァー・トゥエンティワン/1,500円(税別)

中間管理職の代名詞「課長」。本著は、まさにその「課長」とこれから課長になるであろう人に向けて書かれたビジネス書。社員を経営者と従業員に分けて考える従来のビジネス論には「中間管理職」の視点がなかったと著者は指摘。中でも係長や部長よりも職務の点で難しい「課長」に論点を絞ったという。

ちまたでよく聞かれるのは「上司は仕事をしないくせに口だけは出す」という愚痴。本著はそんな上司にならないために部下のモチベーションを高め維持するためのアドバイスを送る。部下の失敗は上には隠し、もし責任を問われたら自分が背負う。そんな上司でなければ部下は付いてこないと著者は説く。

部下のレベルも上下さまざまであるが、課長はそれらをうまく使いこなす力量が求められる。この点で著者は「エース級の人材には自由にやらせる」とする一方で「Cクラスの社員にもできる仕事を与える」とする。一見すると駄目な社員はクビを切ったほうが良さそうだが「(それを)罪と感じないような人間には、リーダーたるべき資格がない」と能率や効率一辺倒に走ることに釘を刺す。

全体として見えてくるのは「良い課長でありたければ良い人間であれ」という教訓。