東京オペラシティアートギャラリーでは1月26日より、池田満寿夫の多岐にわたる制作活動の振幅を、新発見や未発表の作品、資料を含めながら紹介する「池田満寿夫 知られざる全貌」展を開催する。期間は3月23日まで。

池田満寿夫 《マリリンの半分》 1968年 リトグラフ、紙 74.5×57.0cm 池田満寿夫 《バラはバラ》 1966年 ドライポイント、ルーレット、ビュラン、紙 45.5×40.5cm

版画家、画家、挿絵画家、彫刻家、芥川賞作家、エッセイスト、浮世絵研究家、脚本家、映画監督、TVタレント、陶芸作家など、さまざまな肩書きを持つ池田満寿夫。彼が急逝して2008年で11年が経つが、晩年陶芸制作に没頭したことはあまり知られていない。残された作品を数えてみると、版画約1,000点に対し、陶芸作品は3,000点以上。陶芸を始めて以降、版画でも日本の古典に触発された作品が制作されたほか、陶芸作品の代表作として《般若心経》シリーズも制作されている。

同展では、池田満寿夫の陶芸作品の持つ、独創的で想像力に満ちた力強い造形表現にスポットをあて、生前正当に評価されることはなかった陶芸作品と版画作品をあわせて展示。そのほか油彩、水彩、コラージュ、彫刻なども加え、従来の回顧展とは異なった池田満寿夫の全貌を再評価しようとする試みである。

(写真上)池田満寿夫 《壁・神々の器》 1995年 陶 (写真左)池田満寿夫 《佛塔02》 1994年 ブロンズ、金箔

開館時間は11時~19時(金・土のみ20時まで、最終入場は閉館30分前まで)。休館日は月曜日(祝日の場合翌火曜日)および2月10日。料金は一般900円、大高生700円、中小生500円となっている。