Office 2008 for Macの新機能「SmartArt」は、文章では説明しにくい事柄を図で表現する、いわゆる「絵解き」を作成するためのツール。ところどころに文を配した図は、手軽に作成できるだけでなく、一新されたグラフィックエンジンの働きによりグラデーションや影などの表示効果もある。VisioやOmniGraffleといった作図ツールの力を借りず、見栄えのする図を短時間のうちに作成できることが、SmartArt最大の利点といえる。

SmartArtの図を挿入するときには、エレメンツギャラリーで「SmartArtグラフィック」を選ぶ。すると、「リスト」や「手順」などのカテゴリに分かれたSmartArtのテンプレートが表示されるので、適当なものをクリックすれば、カーソル位置へと挿入される。

挿入したい図柄をクリックするだけでOK

挿入した図をクリックすると、周囲が水色の枠で囲まれたアクティブな状態になる。そのとき、図中のアイテムへ文字を直接入力するか、ウインドウ左上のボタンをクリックすると現れる「テキストウインドウ」で入力作業を行う。テキストウインドウを使えば、アイテムのレベル (表示位置および他のアイテムとの階層関係) の変更と追加 / 削除が可能だ。

テキストウインドウへ文字を入力すれば、図にそのまま反映される

テキストウインドウ内の最終行末で[Enter]キーを押すと、項目数を追加できる

なお、SmartArtは同じグラフィックエンジンを搭載するWindows版Office 2007を除き、後方互換性がない。SmartArtを含む文書をWord / Excel / PowerPoint 97~2004で開き上書き保存、またはOpen XML File Format Converterを利用して文書を変換すると、SmartArtとしての属性は失われ一般的な図に変換されるので注意が必要だ。