もう[ツール]→[アドイン...]を選択しても、分析ツールアドインは表示されない

Excel 2008では、数式に用いる「関数」の見直しも行われている。VBAマクロのサポート廃止に伴い、これまで「分析ツール」アドインの形で提供されていた関数群も、標準の関数として利用できるようになった。

新しい関数も追加された。なかでも、条件に一致したセルの平均値を求める「AVERAGEIF」、IFとIFERROR関数を足したようなエラートラップ処理機能を持つ「IFERROR」は、まったく新しい関数だ。

末尾が「IFS」で終わる関数は、既存の関数の改良強化版だ。SUMIFやCOUNTIFのように末尾が「IF」で終わる関数は、条件を1つしか指定できなかったが、Excel 2008で追加されたAVERAGEIFSとCOUNTIFS、SUMIFSは複数の条件を指定できる。

Excel 2008で利用できる関数の種類は、Windows版Excel 2007とほぼ同じだ。例外として、Excel 2007に追加された「CUBE」から始まる関数群(SQL Serverから値を取得しピボットテーブルの作成などに使用する)は、Excel 2008では追加されていない。また、Excel 2004では利用できたEUROCONVERT / BAHTTEXT / CALL / REGISTER.ID / RTD / SQL.REQUESTの各関数も、Excel 2008ではサポート外となっている。

表11: Excel 2008で追加された関数

関数 説明
AVERAGEIF 指定した条件で平均値を求める
AVERAGEIFS 指定した条件に一致する範囲の平均値を求める(複数指定可)
COUNTIFS 指定した条件に一致する範囲のセルの個数を求める(複数指定可)
IFERROR 数式の結果がエラーの場合は指定した値を返し、それ以外は数式の結果を返す
SUMIFS 指定した条件に一致する範囲の合計値を求める(複数指定可)