今までに富士スピードウェイを訪れたことのない人なら、サーキットの平面図を見て観戦場所を決めている人がほとんどだろう。しかし富士スピードウェイは山間部といってもいい場所にあるため、高低差が大きいサーキットだ。平面ならコースを見渡せるかもしれないが、実際にサーキットへ行ってみたら起伏に阻まれてコースが見えなかった、なんてことのないように、ここでは観戦席からの写真と一緒に自由席を紹介していきたいと思う。
各写真を見ても多少はわかると思うが、富士スピードウェイは天候が悪化しやすいことでも有名。観戦日の天気を確認することはもちろん、最低限の雨具は持っていくべきだろう。また、自由席は地面が芝生や土なので、そういった場所を歩きやすい服装や靴で観戦に行くようにしよう。
最初のコーナーとなる第1コーナー内側には自由席が用意されている。ここはホームストレートから第2コーナーに向かって傾斜になっている。最もホームストレート寄りの高い場所を確保できれば、ストレートエンドのフルブレーキングから、第1コーナーへの進入、脱出までを観戦できる。ただし、この場所では第1コーナーはやや見えにくく、マシンをフロントからはあまり見られない場所だ。また、75R寄りの場所は位置が低いので、高めの場所を確保できないならほかの場所での観戦をオススメする。
次の自由席は、「コカ・コーラコーナー」と呼ばれる80Rだ。ここは遮るものがなく、第1コーナーから立ち上がってきたマシンが、80Rを通過し、100R進入までもっとも長い距離を観戦できるポイントだ。また、観戦場所の傾斜がうまくコースを向いているため、混雑していても視界は確保できるだろう。すぐ脇には指定席のE席もあるが、E席よりもコースに近く、むしろ自由席のほうが楽しめそうだ。また、ここはパドック裏にあたるため、遠目であればパドック裏を歩くレーサーを見ることができるかもしれない場所でもある。
100Rとヘアピンコーナー(30R)を結ぶポイントも観戦位置が高く、100Rを脱出してきたマシンがヘアピンを通過、300Rに向かって立ち上がっていく長い区間が観戦できる。ここもコースに向かって傾斜になっているので、高めの場所を確保すれば300R進入までがよく見えるだろう。
ダンロップコーナー(15R)は富士スピードウェイで最も低速となるコーナー。ただし、このポイントはコースに比べて観戦ポイントが低いため、コースは近いが、車高の低いF1マシンはほとんどフェンス越しになる可能性が高い。
トヨタによる改修で大きく変更されたのが最終コーナー(パナソニックコーナー)となる33Rだ。コースも13コーナーからネッツコーナー、最終コーナーまでの勾配を駆け上がることになるが、最終コーナー内側の自由席は位置が高く、ネッツコーナーを見下ろす形となるため、とても見やすいはずだ。また、ホームストレートに近い高い位置を確保できれば最終コーナーからの立ち上がりをフェンス越しに見ることも可能だ。
キヤノンのカメラ&レンズ無償貸し出しサービス
レース観戦で楽しみのひとつは写真撮影という人も多いと思う。しかし、レースでいい写真を撮ろうと思うと、やはり一眼レフのカメラと望遠レンズが欲しいところ。そこでキヤノンでは、F1の予選日から本戦日にあたる9月28~39日の3日間、無料でデジタル一眼レフカメラとレンズをセットで先着100名に貸し出すサービスを実施する。
貸し出されるカメラは、EOS 5D、40D、KissデジタルXの3機種で、レンズは200mm単焦点レンズから100-400mmズームレンズなど計11本。貸し出し時には運転免許証やパスポートなど、写真付きの身分証明書が必要なほか、貸し出されるのはカメラ本体とレンズのみ。CFカードは含まれないため、各自用意する必要がある。貸し出し開始は28日は7時と13時の2回、29日は7時、30日は6時と早朝となるが、キヤノンのカメラでF1を撮影するまたとないチャンスだ。興味のある方は早めに会場に行ったほうがいいだろう。なお、当日の天候によっては貸し出しが中止される場合もある。
なお、30日のF1決勝レースが開始されるのは13時半からだが、9時半からはトヨタヴィッツネッツカップレース、また10時半からはポルシェカレラカップジャパンの決勝レースも行なわれる。F1にしか興味がなかったとしても、これらのレースを見ておくとレースの進行がわかり、F1の決勝を更に楽しめることはもちろん、F1決勝で写真撮影をしようと思っているならこれらのレースは絶好の練習機会だ。まずはF1より速度の遅いこれらのレースで肩慣らしをして、F1本戦に挑めばきっといい写真が撮れるハズだ。ただし、調子に乗って撮りすぎて、F1観戦前にバッテリーや記録メディアを使い切ってしまわないように注意しよう。