韓国のSamsung ElectronicsとSK Hynixは、韓国・ソウル大学での「半導体契約学科」に向け、水面下で激しい競争を繰り広げていると韓国の経済メディア「The Korea Economic Daily」が報じている

韓国の半導体業界関係者によると、Samsungはソウル大学に2023年から80人定員の半導体契約学科を新設する提案しているが、SK Hynixも同様の提案をしているという。1つの大学に同種の学科は原則として1つしか設けることができないため、今後、この新設に向けた競争は激化する見込みだという。

契約学科とは、韓国政府が進める非メモリ(システム半導体)優秀人材教育制度の1つで、選抜試験に合格した者は、在学期間中の学費無料、返済不要の奨学金の支給、入学時に就職先内定という特典が与えられる。半導体業界では、優秀な専門人材の獲得が難しくなっているために設けられた、いわば青田買いの苦肉の策である。業界関係者によると、半導体契約学科専攻生は企業が教育に参画し指定した教科課程、現場プロジェクト実習などを経て専門性を積むことにより、卒業後ただちに競争力を発揮する人材となることができるという。

国策で進められている半導体契約学科の設置

SamsungとSK Hynixが参画した半導体契約学科は、2021年までに3大学、2022年に4大学増え、計7大学となっている。Samsungは延世大学(定員50人)、成均館大学(同70人)に続き、今年、国立韓国科学技術院(KAIST)(定員100人)、浦項工科大学(POSTECH)(同40人)に契約学科を設置し、260人規模を構築している。

一方のSK Hynixは2021年の高麗大学(同30人)に続き、今年は西江大学(同30人)、漢陽大学(同40人)と開設している。しかし業界関係者によれば、この程度の規模では中長期の専門人材確保および対応には限界があるという。