鉄道建設・運輸施設整備支援機構、相模鉄道(以下、相鉄)、東京急行電鉄(以下、東急)は27日、横浜市立羽沢小学校体育館にて、2019年開業予定の「相鉄・東急直通線」(神奈川東部方面線「羽沢駅(仮称)~日吉駅間」)の事業説明会を開催した。「相鉄・東急直通線」は、神奈川東部の相鉄線・JR線・東急線をつなぐ連絡線を新設し相互直通運転を行う計画のひとつで、「相鉄・JR直通線」とともに進められる建設事業となる。

「相鉄・JR直通線」は相鉄本線西谷駅~JR東海道貨物線横浜羽沢駅付近間の約2.7kmで、2015年開業を、「相鉄・東急直通線」はJR東海道貨物線横浜羽沢駅付近~東急東横線・目黒線日吉駅間の約10kmで、2019年開業を目指しているという。これら2つの開業により相互乗り入れ運転が実現すると、相鉄線海老名・湘南台方面と東急東横線渋谷・同目黒線目黒方面が新横浜駅(仮称)を経由して結ばれることになるとのことだ。

今回の説明会では、JR東海道貨物線横浜羽沢駅付近の地下に新設する羽沢駅(仮称)から横浜市道環状2号に一部沿うように地下を北進、東海道新幹線・JR横浜線・横浜市営地下鉄ブルーラインの結節点である新横浜駅(仮称)と東急東横線綱島駅の東側地下に位置する新綱島駅(仮称)の2駅を経て東急東横線・目黒線日吉駅の手前で地上に出る、羽沢駅(仮称)~日吉駅間の計画図が示された。同区間における最深部は東海道新幹線直下付近となり、建設中の首都高横浜環状北線(地下)とは地下上部で交差することになるという。

27日、羽沢小学校で行なわれた事業説明会での説明画面

また、相鉄・東急直通線の開業による所要時間の変化も示された。二俣川駅から目黒駅までは、現在の54分から38分となり約16分短縮されるとしている。東海道新幹線へのアクセス向上も図られ、相鉄本線大和駅~新横浜駅(仮称)間は約23分、渋谷駅~新横浜(仮称)間は約11分の所要時間短縮となるという。さらに、相鉄・東急直通線における朝ラッシュ時間帯の列車本数は、新横浜駅(仮称)~日吉駅間が毎時14本程度、羽沢駅(仮称)~新横浜駅(仮称)間が毎時10本程度を見込んでいる。

新設される2駅については、新横浜駅(仮称)が地下約29mの4層構造とし、最下層に2面3線(ホーム2面・線路3本)の駅が、新綱島駅(仮称)は地下約26mの4層構造とし、最下層に2面2線の駅が設置されるという。

説明会参加者からの質疑応答も設けられ、「東京メトロ副都心線など都心側鉄道との直通運転」や「両直通線沿線の路線バスの今後の変化」などについての質問に対し、鉄道・運輸機構、相鉄、東急、横浜市はそれぞれ「未定」と答えていた。