エネルギー関連事業を幅広く展開している「コスモエネルギーホールディングス」。業務内容は生産装置の運転や製品の輸送、収益改善のための取り組みなど多岐にわたります。若手社員のみなさんは、どのような仕事を任されているのでしょうか。入社6年目の成田昇平さんに、普段の業務や働きがいなどを本音で語っていただきました!
――入社後の経歴を教えてください。
成田さん 最初に配属されたのは、堺製油所の製造1課です。油を生産する装置の運転調整などを3年間行い、その後は技術課で2年間、製造課を含む製油所全体のとりまとめ業務にあたりました。2024年4月からは、東京本社の次世代プロジェクト推進部で勤務しています。
――現在の業務内容を教えてください。
成田さん 次世代プロジェクト推進部は2024年4月に新設された部署です。僕は主にSAF(Sustainable aviation fuelの略。日本語では「持続可能な航空燃料」)を生産する装置の検討業務を任されています。最適な運転方法、コスト削減策、限られた期間で建設する方法などを製造課出身者の目線で検討しています。
――なぜコスモエネルギーホールディングスではSAFに力を入れているのでしょうか。
成田さん 弊社では2030年度に温室効果ガスを30%削減(2013年度比)、2050年に排出量実質ゼロというグループ目標を掲げており、その一環としてSAFのサプライチェーン構築を始めました。SAFは航空業界でも注目されている脱炭素手法で、温室効果ガスの削減を目的としています。
僕が検討している「SAF-ATJ」は、従来とは異なる原料から航空燃料を作る技術です。環境に優しい燃料を用いて、飛行機を飛ばそうとしています。
――部署内にはどのような方がいるのでしょうか。
成田さん さまざまな部署出身の方が集まっています。海外にいた方、エンジニアリング会社出身の方など、これまでの仕事ではなかなか関わる機会のなかった方々と働けて新鮮です。新人研修で仲良くなった同期とも久しぶりに再会し、一緒に働いています。みなさんコミュニケーションがとりやすく、明るく壁のない部署です。
部署内には5つグループがあり、それぞれ別のプロジェクトや次世代事業調査を行っています。脱炭素社会を実現しようという目標は共通です。
――コスモエネルギーホールディングスに入社しようと思った理由を教えてください。
成田さん 先輩がエネルギー関連の企業で就活をしているのを見たのがきっかけです。会社の雰囲気を知ろうと思い、まずは堺製油所で開催された2泊3日のインターンに参加しました。製油所の見学や先輩との懇親会など、充実した内容だったことを覚えています。先輩社員の話を聞くうちに会社の雰囲気が自分に合っていると思い、入社を決めました。
勤務地の候補がそれほど多くないのもよかったです。当時、理系の新卒のほとんどは堺製油所、四日市製油所、千葉製油所、中央研究所の どこかに配属されることが決まっていました。関東であることや主要駅が近いことから比較的利便性の高い場所ですし、どこに行っても生活できそうだと安心感がありました。
――入社後に感じたギャップはありますか。
成田さん 思っていたよりも幅広い分野に取り組めることに驚きました。理系の人材は就職後もひとつの専門分野に特化して極めていくイメージがありましたが、実際には運転調整や設計を始め、 機器メンテナンス、品質、供給などさまざまな分野に視野を広げる必要があったんです。でも、それはむしろ嬉しいギャップでした。僕は総合職として入社したので、まずは製造課を含む製油所全体をとりまとめる技術課に配属されることを目標に掲げていて、製造課にいた頃からほかの課の動きも意識して、得意分野だけでなく不得意な分野も情報を仕入れるようにしていました。その後希望通りに技術課で経験を積めましたし、今は次世代エネルギーという新たな分野に幅を広げています。
――普段の仕事で感じているやりがいを教えてください。
成田さん 「次世代」と名の付いているとおり、今までとは違う視点でものづくりに携われることがやりがいです。会社が目標に掲げている大きな案件に携われますし、未来の社会を支えることにもつながります。
――これまで働いてきたなかで、印象に残っていることを教えてください。
成田さん 堺製油所の製造1課にいた頃、装置のトラブル対応を任されました。稼働が1日止まったら1億円のロスが出るほどの重要な装置だったのですが、内部が破損して動かせなくなってしまいました。ただ、外から見てもどこが壊れたのかはわからず、データを分析して原因を究明し、再発防止策の提案などを行いました。
このとき、私は入社2年目で知識も経験もありませんでしたが、先輩や上司が手厚くサポートしてくれたのが印象的で、みなさんが支えてくれたのでありがたかったです。また、早いうちに責任ある仕事を経験できて、成長につながったと思っています。多くの経験を短期間で蓄積でき、仕事に関する知識も増えました。
――今後の展望を教えてください。
成田さん 今の部署に入ったばかりなので、まずは目の前の仕事にしっかり取り組みたいです。「新規プロジェクトの装置建設」という貴重な経験をさせていただいているので、この経験を活かしたキャリアプランを築いていければと思います。新しい事業の企画立案などもやってみたいですね。
――読者へのメッセージをお願いします。
成田さん 僕は就活生時代、会社見学やインターンシップを経て入りたい会社を見つけました。人の話を聞いたり、実際に体験したりと、行動を起こせば変化が訪れると思います。悩んでいるなら少しでも興味のあるところに足を運び、体験してみるのがおすすめです!