ラブホテルのとある一室を舞台にした大人のワンシチュエーション・コメディ、連続ドラマW-３０『ああ、ラブホテル ～秘密～』が、5月19日からＷＯＷＯＷにて放送・配信スタートした。
本作は2014年にＷＯＷＯＷにて放送された視聴者投票によってレギュラー化を勝ち取る「大人番組リーグ2」にて『ああ、ラブホテル』 として1本制作され、その後同年に『ああ、ラブホテル 豪華編』として連続ドラマ化された作品だ。それから約9年の時を経て新作が放送される今シリーズと、これまでの見どころを紹介していこう。
“ラブホテル”とあなどるなかれ、人間の可笑しさと悲しさを絶妙なバランスで描くオムニバスドラマ「ああ、ラブホテル」シリーズの魅力とは
今作は、ラブホテルの“とある一室”で繰り広げられる人間の悲喜こもごもを描いたオムニバスドラマで、ラブホテルだからこそのシチュエーションで、おかしさとかなしさをまといながら展開していくのが特徴だ。
まずは何と言っても、このドラマのタイトルと、毎回の舞台にもなっているラブホテルという究極の密室、シチュエーションの面白さだ。これまで放送されてきた各エピソードのあらすじを振り返ってみると、コスプレやＳＭ、千人斬り、初夜、AV女優、デリヘル嬢、不倫……などなど、生々しくスキャンダラスなキーワードが並ぶが、通常のテレビドラマでは難しいシチュエーションだからこそ、“新しさ”が加わっているのだ。しかも、それらのキーワードはどれも性的刺激を促すためのエロを目的としたものでは決してなく、キャッチーな小道具や設定をきっかけにして、ラブホテルという特殊な密室だからこそ描ける軽さと重さのバランスを絶妙に配した物語に仕上げている。
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『ああ、ラブホテル 豪華編』第二話
またラブホテルというシチュエーションは、画（え）的な面白さも与えていて、実際のラブホテルでも撮影されたという劇中の一室は、毎回それぞれのエピソードに沿ったもので彩られており、通常のドラマセットでは見られないポップさで、目にも楽しい。そして先に挙げたキーワードたちは、視聴者を引き付けるためのキャッチーさだけでなく、そこから“おかしさとかなしさ”を入り混ぜた人間ドラマへと昇華している点がこのドラマの凄いところだ。
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『ああ、ラブホテル』
例えば “コスプレ”は、第1弾『ああ、ラブホテル』の「第一夜」のエピソードなのだが、倦怠期を迎えたカップルが“彼女にコスプレを着せるか否かの逡巡”を繰り広げた後、少し“むず痒さ”を残すラストを迎える楽しい一編だ。
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『ああ、ラブホテル 豪華編』第四話
連ドラ版『ああ、ラブホテル 豪華編』の「第七夜」の“デリヘル嬢”は、年1回の至福「2時間8万円」のデリヘル嬢に命を懸ける男の物語で、男の執念とこだわりをこれでもかと見せつけておきながら、ラストは意外な結末へと帰着していく。どのエピソードも笑いあり、バカバカしさや人情もあり、たまに涙もある……けれど、他のドラマでは味わうことのできない、得も言われぬ“視聴後感”がある。それを是非体感してほしい。
そして、通常のドラマでは考えられないスピード感で展開していくのも今作の特徴だ。前シリーズは合わせて全12エピソードが制作され、いずれも10分ちょっとの短編作品だが、その尺の中で様々な要素を詰め込められるのはラブホテルが舞台だからこそだろう。毎回、“目的の一つ”に向かって様々なシチュエーションが用意されるのはもちろんのこと、ラブホテルでしか起こりえない究極の状況、生々しい攻防戦、はたまた変化球も交えながら、毎回趣向を凝らしながら物語は転がっていく。
例えば、連ドラ版「第六夜」では、バックパッカーの男同士がラブホテルに泊まった挙句……という物語なのだが、ハイテンションでありながら、男同士だからこその心情も丹念に描き、他のエピソードにはなかった“青春”を浮かび上がらせた。これまで放送された全12エピソード、どれを見ても飽きさせず、どれも違った味わいの濃厚な物語。それらを堪能できるのは今作だからこそだろう。
これまでの『ああ、ラブホテル』（全1話／2エピソード）と、連続ドラマ版『ああ、ラブホテル 豪華編』（全5話／10エピソード）は、ＷＯＷＯＷオンデマンドにて視聴が可能だ。オムニバスドラマのため新作から見てももちろん楽しめるが、過去作を見ているからこその違いも楽しめるため、全話視聴もおすすめだ。どれも10分ちょっとで見れるので、気負いすることなくサクサク楽しめる。
9年ぶりの新作！ 豪華キャストが集結した連続ドラマ W-３０『ああ、ラブホテル ～秘密～』の見どころをご紹介
5月19日（金）に放送スタートした連続ドラマＷ-３０『ああ、ラブホテル ～秘密～』は、約9年ぶりとなる新シリーズで、前作に引き続き、第1弾から今作を手掛けている藤村享平監督や、22年公開の映画『ウェディング・ハイ』などの大九明子監督が参加するほか、二ノ宮隆太郎、内山拓也、松本優作、近藤啓介、阪元裕吾、淺雄望といった若手監督たちが集結。またキャスト陣もさらにパワーアップし、坂東龍汰、松本まりか、堀田真由、磯村勇斗、瀬戸康史、金子大地、林遣都など、超豪華なメンバーが揃った。
その第1話を飾るのは、坂東龍汰・石川瑠華主演の「第一夜・狐と狸」、岡山天音・小野花梨主演の「第二夜・運命の2人」。「狐と狸」は坂東龍汰演じるカメラマンと、石川瑠華演じる清純で初々しい彼女が、お互い“ある秘密”を抱えつつ初夜を迎える……という物語。二人の素性から巻き起こるドタバタの面白さと、お互いの秘密を知った後に起こる意外な展開、そして何より潔いフィニッシュが痛快だ。
一方「運命の2人」は、岡山天音演じる翌日に重要なプレゼンを控えているのにも関わらず酔いつぶれてしまったサラリーマンが、小野花梨演じる何者か全くわからない謎の女と、ある朝ラブホテルで鎖に繋がれたまま目が覚める……という物語。
身動きできない中で出席する重要なプレゼンの顛末、何者かわからない女性の正体、頑丈に繋がれたままの鎖の行方、それぞれの謎が解明したりしなかったりしつつ、ラストは導入部では想像できなかったハートウォーミングな結末を迎える。どちらも、前シリーズ同様 “おかしさとかなしさ”は健在しているのだが、前作よりも笑いのボリュームが上昇している印象だ。しかし、このシリーズは作品を手掛ける監督、演者によってかなり毛色が変わってくる。初参加となる若手の気鋭監督と、豪華キャスト陣との化学反応によってどんな新しい「ああ、ラブホテル」が紡がれていくのか、どのエピソードも隈なく楽しみにしたい。
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連続ドラマW-３０『ああ、ラブホテル ～秘密～』第一話、第二話出演キャスト
また前作まで一人で語り部を担っていたラブホテルのベテラン清掃員（稲川実代子）だが、今作からは3人の仲間が加わり、エンドロールにて「清掃員部屋」の物語が挿入されている。連ドラ版「第八夜」では、エピソードの中心人物として登場し、ホテルのオーナーに抱かれ、一線を越えてしまう。そんなお話も展開されたことで、前作までのファンにとっては、これまで以上にベテラン清掃員の活躍と細かなドラマに注目したくなるだろう。ドラマ全体を追える縦軸としても楽しめそうだ。
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連続ドラマW-３０『ああ、ラブホテル ～秘密～』第三話、第四話出演キャスト
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連続ドラマW-３０『ああ、ラブホテル ～秘密～』第五話、第六話出演キャスト
そして今シリーズのあらすじを見てみると、“自意識過剰男”（「第七夜」磯村勇斗・三浦透子）、“殺し屋と風俗嬢”（「第十三夜」伊能昌幸・中村ゆりか・坂口涼太郎）、“記憶喪失の女”（「第十五夜」岡田結実・加藤諒）、“ラブホでダブルブッキング”（「第十六夜」森崎ウィン・佐藤玲・高石あかり）、“ダイバーシティ”（「第十七夜」林遣都・板垣李光人）、“W不倫”（坂井真紀・岡田義徳）と、前作よりさらにキャッチーでパワーアップしている予感だ。
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連続ドラマW-３０『ああ、ラブホテル ～秘密～』第七話、第八話出演キャスト
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連続ドラマW-３０『ああ、ラブホテル ～秘密～』最終話出演キャスト
そんな今作は「ＷＯＷＯＷ」にて視聴が可能だ。見逃した場合も、いつでもどこでも視聴可能な「ＷＯＷＯＷオンデマンド」で順次配信される。ＷＯＷＯＷが未加入の方は、初めて利用される場合、お申込み月は無料で楽しむことが可能だ。さらに、YouTubeにて第1話がまるごと無料配信中だ。気になる方はぜひ視聴して見てほしい。そして続きが気になる方は、無料トライアル期間でお得に楽しんでみてはいかがだろうか。
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▼放送・配信情報
連続ドラマW-３０『ああ、ラブホテル ～秘密～』（全9話／18エピソード）
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