ロードバイクに乗り始めてしばらくすると、次のステップとして「自転車イベントやレースに出てみたい!」と思う方は少なくありません。

とはいえ、実際に出るとなると「初心者はどの種目を選べばいいの?」「どんな装備を揃えたらいいんだろう?」「レースに向けての練習方法は?」など、疑問が尽きないもの……。

本企画は、まさにそんな状態のマイナビニューススタッフTが、今年の夏にモータースポーツの聖地・鈴鹿サーキットで開催されるロードレースの祭典「シマノ鈴鹿ロード」に出場するまでの過程に密着!第1回目は、レースに出るまでの手順や必要な装備の準備について、自転車のプロに聞いてみました!

  • 今回レースに挑戦するマイナビニューススタッフT。バイクはシマノセールスさん提供。

訪れたのは、大阪市平野区に店を構えるスポーツバイクのプロショップ「スクアドラ」さん。創業から40年以上を数える老舗の自転車専門店です。店長の谷岡さんにお話を伺いました。

今年のシマノ鈴鹿ロードに挑戦してみたくて……。今日はいろいろ教えてください!


かしこまりました!何でも聞いてくださいね!万全の状態でレースに臨めるようにサポートします!


初心者はどの出場種目を選んだらいい?エントリー手順も解説!

ありがとうございます!心強いです!では、まずは、出場種目について教えてください。

シマノ鈴鹿ロードには種目がたくさんあるようなのですが、初心者はどれを選べば良いのでしょうか?


初心者の方には「1時間サイクルマラソン」が特におすすめですよ!


「1時間サイクルマラソン」とは、1周3.475kmのコースを1時間走り続ける種目。決められた時間の中でより多くコースを周回する「エンデューロ(耐久レース)」の競技です。初心者からベテランライダーまで、さまざまなレベルの参加者が出場します。

レース未経験の初心者なら、他人と速さを競う種目より、制限時間内にどれだけ走れたかを競うエンデューロのほうが安全に楽しめるのではないかと思います。

それに、F1や鈴鹿8耐などの舞台となる鈴鹿サーキット国際レーシングコースを走れる機会なんてそうありません。せっかく出場されるなら1時間たっぷり走って、国内最大級のロードレースの祭典を思いっきり満喫してください!


確かに貴重な機会ですよね!「1時間サイクルマラソン」に出場することにします!申し込みはどのようにしたら良いのでしょうか?


シマノ鈴鹿ロードの公式サイトから申し込めますよ!

出場種目を選び、必要事項を記入して参加料を支払うだけですので、簡単です。出場種目を間違わないようにだけ、注意してくださいね!


参加者の招集は先着順のため、早く申し込んだほうが前の位置からスタートできます。しかし、谷岡さんいわく、エンデューロの「1時間サイクルマラソン」では、スタート位置はそう重要ではないとのこと。今からでも不利になることはないそうですので、参加を希望する場合は期日内に申し込みましょう。

シマノ鈴鹿ロードについて詳しくはこちら

レースのために最低限必要な装備は?おすすめアイテムを紹介!

レースに出場する方々って装備を揃えているイメージなのですが、最低限必要なものってありますか?


いくつかありますよ!順番にご紹介しますね!


ヘルメット

着用義務があるヘルメットを選ぶときには、安全性が第一。CEマークなどを取得した安全性の高いヘルメットを選んでくださいね!頭の形は人それぞれですので、お店でフィッティングをしてから購入するようにしましょう。

ちなみにヘルメットは、3年での買い替えが推奨されています。そのうえで、見た目のカッコ良さを重視すると良いと思います。ロードバイク本体やサイクルジャージと色味を合わせるなどすれば、気分が上がるでしょう。

ただ、暑い夏に走るなら「LAZER Strada KinetiCore」のような風通しが良い穴が開いたヘルメットや、太陽の光を反射する白色がおすすめです!


LAZER Strada KinetiCoreについて詳しくはこちら

ビンディングシューズ&ソックス

ペダルに足を固定することができるビンディングシューズを履くと引き足を使うことができ、脚の前後の筋肉を効果的に使えて、効率的なペダリングがかないます。ビンディングシューズを履くだけで、ラクに速く走れますよ!

初心者の方には、ソールの固さが適度なエントリーモデル「RC3」がおすすめです。また、専用のソックス「S-PHYRE TALL SOCKS」を履けば、シューズの中でズレず、快適に走ることができます。シューズのBOAダイヤルを強く締めても痛くならないように設計されているのも抜け目がありません。


ただ、ビンディングシューズを選ぶ際に1点注意点が。購入する際はサイズ感をお店の人に見てもらった方が良い、と谷岡さん。足に合わないシューズは疲れるだけでなく、痛みやけがの元になるといいます。専用のフィッティングツールがあるお店も多いので、気軽に相談してみると良いでしょう。

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アイウェア

レースでは、コンタクトレンズが吹き飛んでしまうほどの強い風が目に当たります。太陽の光はもちろん、埃や塵などから目を保護するためにもアイウェアをかけてくださいね!

AEROLITE」は上部にフレームがありませんが、これは前傾姿勢になったときに視界を邪魔しないためなんですよ!


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サイクルジャージ&インナー

身体のラインにピタッとフィットするサイクルジャージを着れば、空気抵抗が少なくなり、よりラクに速く走れますよ!

Breakaway short sleeves jersey」は汗をよく吸収し、速乾性に優れています。補給食などを入れられるポケットが背中に付いているのも良いところ。

さらにインナーに「VERTEX スリーブレスベースレイヤー」を着れば、汗がより乾きやすくなり、べたつきません。


レーサーパンツ

ロードバイクのサドルは細くてかたいため、レーサーパンツを履かずに乗ると、ペダリングの際に擦れて股ずれを引き起こしてしまいます。

Breakaway bibshorts」はパットがサドルをかたどった特徴的な形をしていて、おしりや股の痛さを軽減してくれます。肩にスリーブを引っかけられるタイプなので、パットがズレる心配もありません。

なお、レーサーパンツは下着を履かず、素肌の上からそのまま着用するようにしてください。


グローブ

ロードバイクでは、サドルとペダルとハンドルの3点で身体を支えるため、手に体重が乗っかります。そのため、グローブをはめていないと手がしびれたりして、腕や背中まで痛めてしまうことになりかねません。

ESCAPE GLOVES」はクッションが入っているので、振動を吸収し、手の疲れを軽減してくれます。転倒した際の怪我の防止にもつながりますよ!


ESCAPE GLOVESについて詳しくはこちら

ドリンクボトル・ボトルケージ

暑い夏は、ドリンクボトルを2個用意しておいてください。ボトルは、軽くて片手で飲めるタイプのものを選ぶと良いでしょう。専用のボトルゲージをロードバイク本体に取り付けておけば、すぐに水分補給できます。

ひとつ目のボトルに水を入れておけば、頭からかぶってクールダウンすることも可能です。ふたつ目のボトルにスポーツドリンク(今回はCCD)を溶かして入れておきましょう。水分とともにエネルギーチャージできます。


エナジージェル&CCD

出場されるのが「1時間サイクルマラソン」ということでレース本番では必要ないかもしれませんが、練習中はエナジージェルを持っておきましょう。

ロードバイクで長い距離を走ると体力が消耗し、「ハンガーノック」といって極度の低血糖状態に陥って身体が動かなくなってしまうこともありえます。そうならないためにも小まめに補給食を食べることが欠かせません。

「Mag-on」は少ない容量ながら高カロリーで、痙攣を防ぐ水溶性マグネシウムや、覚醒を促すカフェインも豊富に含んでいます。ジェルなので飲みこみやすいですし、口で封が切れて飲めるのも利点。日本製なので、安心です!

CCDは普通のスポーツドリンクと異なり、エネルギーが補給できる点がポイント。負荷がかかる自転車競技には欠かせません。


ロードバイクのフィッティングやメンテナンスは自転車専門店で!

詳しく教えていただき、ありがとうございます!これでバッチリですね!


いえ、まだ大切なことがあります。ロードバイクのフィッティングやメンテナンスを忘れないようにしましょう。


スクアドラでは、自転車購入者へのフィッティングや、購入後のメンテナンスに力を入れています。サドルの高さや前後位置、ハンドルの位置を細かく調整するのは、目的に合わせて気持ち良くロードバイクに乗ってもらいたいという思いがあるからこそ。今回は、レース出場を想定したフィッティングをお願いしました。

脇を締めて、腕はゆったりと。ペダルを漕ぐ時は、かかとを下げない状態で、引くことを意識してみてください。


フィッティング中、正しい姿勢やペダルの漕ぎ方などをレクチャーしてもらえるのは、自転車専門店ならでは。Tのペダリングは、徐々に様になってきました。

これでフィッティングは完了です。できればレース出場の2週間前、遅くても1週間前には念のためメンテナンスにお越しください。


ロードバイクに故障箇所があればパフォーマンスを発揮できないだけではなく、とても危険。レース出場前のメンテナンスは必須と言えそうです。

ベテランライダーの中には自身で点検を行う人もいるそうですが、初心者はプロに診てもらうのが無難。万が一、パーツ交換が必要なケースでも、2週間あれば何とか本番に間に合うと谷岡さんは言います。

  • シートポストのボルトを締める作業も、専用の工具を使わないとトルクがかかりすぎて破損に繋がることも。こういった点を含めプロに診てもらうことが無難でしょう。

1時間走り切る体力を付けるには?次回は練習の様子をレポート!

今日はありがとうございました!谷岡さんの説明をお聞きし、今からレースに出るのが楽しみです!あとは、夏の鈴鹿サーキットで1時間走り切る体力を付けないといけませんね……。


無事に完走できることを祈っています!レースに向けての練習方法ですが、週に3日~4日、30kmほどを小まめに走るようにしてみてください。土日にまとめて100kmずつ走るより、常に刺激を入れてあげておいたほうが体力・筋力ともに付いていくはずです。

もし、一人っきりの練習でなかなかモチベーションが上がらなければ、初心者向けのライドイベントを開催しているので、よろしければ参加してみませんか?


本当ですか!?ぜひ参加したいです!


装備を揃え、フィッティングも終えたTは、シマノ鈴鹿ロードに向けて気持ちが高まるばかり。次回は、Tの練習の様子をレポートします。

シマノ鈴鹿ロードについて詳しくはこちら

【店舗情報】
バイシクルプロショップ スクアドラ
大阪市平野区流町1-5-14
TEL 06-6709-1557
営業時間:10:00-19:00/定休日:毎週水・木
http://www.squadra.co.jp/hirano/

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シマノは、世界中の自転車を愛する人の感動に寄り添いたいと願い、品質にこだわった本当に信頼されるものづくりを目指しています。
今までもこれからも「こころ躍る製品」を皆様にお届けしてまいります。

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連載第2回目 次回記事はこちら

>ロードバイク初心者がシマノ鈴鹿ロードに出るまで#2 ~練習・当日までの準備編~

  • 連載2回目

photo:photographer_eringi

[PR]提供:シマノセールス