舞台「鬼滅の刃」のキャストによるトークショーが、3月24日、NTTドコモが提供する5G時代の新しいライブ体験サービス「新体感ライブ CONNECT」にて配信された。

出演者は竈門炭治郎役・小林亮太、我妻善逸役・植田圭輔、嘴平伊之助役・佐藤祐吾、MCは鷲崎健が務めた。当記事では、トークショーのレポートと配信後に3人からいただいたコメントをお届けする。

稽古で呼吸を合わせて臨んだ舞台、3人が感じた見どころは?

『鬼滅の刃』は、「週刊少年ジャンプ」(集英社刊)にて好評連載中の吾峠呼世晴によるマンガ作品。アニメ化やゲーム化など、さまざまな展開を続けている。

その展開のひとつとして、2020年1月から2月にかけて、東京・銀河劇場と兵庫・AiiA 2.5 Theater Kobeにて、舞台「鬼滅の刃」が上演された。

今回、「新体感ライブ CONNECT」にて配信されたトークショーでは、舞台「鬼滅の刃」について、小林・植田・佐藤が舞台映像を見ながら名シーンを振り返り、熱いトークを展開。それぞれが舞台の見どころについて触れた。

  • 左から、MC・鷲崎健、我妻善逸役・植田圭輔、竈門炭治郎役・小林亮太、嘴平伊之助役・佐藤祐吾

まず、最初にピックアップされたのは、炭治郎のシーン。炭治郎が兄弟子・錆兎と戦う場面と、その錆兎を手にかけた手鬼との戦いの場面だ。

炭治郎と錆兎のシーンについて小林は、「たくさん稽古をした」とコメント。錆兎は面を付けており、演じる星璃と目が合わないため、稽古で少しずつ呼吸を合わせながら信頼関係を築き、殺陣を完成させていったという。

また、舞台上でも圧倒的な存在感のあるキャラクター・手鬼は、演じる竹村晋太朗を中心にキャストが手作りしたという裏話を披露。「手鬼のシーンはどうするんだろうという期待とプレッシャーがあるなか、思い入れのあるシーンになった」と感慨深げに振り返った。

  • 左:「錆兎vs炭治郎」のシーン、右:「手鬼vs炭治郎」のシーン

続いて、善逸のシーン。植田は、「ボリュームを2つほど下げて観ていただければ(笑)」という前振りをしつつ、善逸が初めて炭治郎と出会う場面と、四つ目の鬼との戦いを振り返った。

炭治郎と出会うシーンの善逸は、ブリッジしながら叫んだりと独特な動きを見せる。実はこの動き、植田自身で考えたプランだという。脚本・演出の末満健一に「何かある?」と聞かれ、稽古で見せたところ採用されたそう。

対する四つ目の鬼との戦いは、善逸の「やるときはやる」勇ましい姿が見られるシーン。コミカル・シリアスの両面に振り切る善逸について、植田は「いかにギャーギャーして、いかにカッコよくやるかを意識した」と話した。

そんな植田の芝居を、小林も佐藤も絶賛。現場で堂々としている植田を見て、最初は「この人、善逸か?」と疑ったそうだが、芝居を見て「この人が善逸だ!」と感じたと太鼓判を押していた。

  • 左:「地獄の日々」のシーン、右:「善逸vs四つ目の鬼」のシーン

そして、伊之助のシーンでピックアップされたのが、伊之助が巨体の鬼と戦う場面と、炭治郎に食って掛かる場面だ。伊之助は声を張ることが多いキャラクターだが、声の出し方よりも体力が心配だったという。巨体の鬼との戦いも、舞台袖に戻るたびに倒れこむくらい大変だったんです、と振り返った。

また、伊之助は猪の頭をかぶっているため、呼吸がしづらく視界が狭いという苦労話も。そのため殺陣のシーンは相手に合わせてもらっており、「みんなに助けてもらいました」と感謝の気持ちを述べていた。

炭治郎に食って掛かる場面は、伊之助が猪の頭を外した状態での芝居。佐藤は「呼吸ができるのは素晴らしいと思った」「顔を出せて役者的にはよかった(笑)」と、冗談を交えながらコメントした。

  • 左:「伊之助vs巨体の鬼」のシーン、右:「伊之助vs炭治郎」のシーン

なお、伊之助は常に上半身が裸のキャラクターのため、佐藤は5kg痩せて体づくりをしたというエピソードも披露。dアニメストアでレンタルが行われている舞台「鬼滅の刃」の映像で、ぜひその肉体美をご覧いただきたい。

さまざまな角度から舞台を楽しめる「マルチアングル」の魅力

見どころに続いて、「新体感ライブ CONNECT」で視聴できる、舞台「鬼滅の刃」』のマルチアングル配信を見ながらのトーク。

「マルチアングル」とは、ひとつの視点だけでなく、複数の視点を選択できる視聴方法だ。例えば舞台の上手や下手を中心に映したカメラ、特定の人物だけを追うカメラなど、さまざまな角度から舞台を見ることができる。今回の「新体感ライブ CONNECT」を通したマルチアングル配信は、高速で大容量のデータ送受信ができる5Gの通信を活かした、まさに新しい舞台観賞の楽しみ方と言える。

トークショーでは、オープニングと、「錆兎VS炭治郎」、「手鬼VS炭治郎」、「浅草の街」のシーンがピックアップされ、3人がクロストークを行った。

  • オープニングのシーン

オープニングのシーンでは、「音楽で記憶が蘇る」と思い出に浸りながら、炭治郎を中心に映した「炭治郎カメラ」のアングルに切り替え。「こんなにすぐに切り替え可能なんですね!」 と、マルチアングルの魅力に触れ、3人もテンションが上がっている様子だった。

  • マルチアングル配信は、6分割されている画面のうち、見たいカメラの場所をタップすればすぐに切り替えられる

続く錆兎VS炭治郎のシーンは、炭治郎をアップで映したアングル、対して手鬼VS炭治郎のシーンは、全景が見える上手からのアングルで視聴した。この先ほど小林が見どころとしてあげたシーンを、別の視点から楽しんだ。

また、炭治郎と禰󠄀豆子の旅の様子を歌と踊りで表現した「浅草の街」のシーンでは、実は植田と佐藤も踊りに参加しているそう。3人は探し出そうと躍起になる一面も。このようにマルチアングル配信では細かいこだわりや小ネタもチェックできるので、生で観るのとも、従来の映像配信で観劇するのとも違った新しい楽しみ方ができる。

そんなマルチアングルを見終えた3人は満足気な様子。佐藤は、「色々な角度から芝居を見られるのは、今までになかったことなので衝撃」と言葉にする。植田も「わしらの頃はなかった(笑)」と冗談を交えつつ「新しい時代がきましたね!」と、驚いた様子を見せた。

小林は、スマホで利用できる「新体感ライブ CONNECT」と絡めて、「通勤・通学の合間などのちょっとした時間に好きなシーンを見られるのも、この時代ならではの楽しみ方」とコメントした。

ぜひ、dアニメストアで舞台「鬼滅の刃」のレンタル購入をして、マルチアングル配信を楽しんではいかがだろうか。

「がんばれ、炭治郎!」

トークはその後、用意された質問に3人が答える"舞台「鬼滅の刃」キャストに聞いちゃおー!"のコーナーへ。

お題1.お気に入りのシーンは?

小林亮太 (竈門炭治郎 役)
「三人で休息」

一瞬だけど、3人で寝られるシーン。「気を張り詰めていた炭治郎が、2人と出会ったことで少し安心感を得られるところですね。あと、やっと横になれる……と毎回思います(笑)」

植田圭輔 (我妻善逸 役)
「無惨の歌唱シーン」

鬼の絶対的支配者・無惨が歌う、圧倒的な存在感のあるシーン。「無惨として歌うというのはハードルが高かったはずですが、演じる佐々木喜英さんがそれに答えており、照明の演出も相まってカッコよさが増していた。モノマネしたいシーンです」

佐藤祐吾 (嘴平伊之助 役)
「善逸に怒るとこ」

善逸が戦いたくないとごねたときに、炭治郎が「お前はこなくていい!」と怒ったシーン。「義勇に出会う前だったら、俺が頑張ると言っていただろうに、自己犠牲なしに自分で勝ち取れと教わったことで、こういう言葉が出た、強さが出たんだと感じました」

お題2.稽古中の印象に残っている出来事は?

小林亮太 (竈門炭治郎 役)
「兄妹誕生日サプライズ」

小林と、禰󠄀豆子役・髙石あかりの誕生日が12月だったことから、稽古中に行われたサプライズ。「真面目なシーンで全集中していたときに、後ろを振り返ったら鱗滝左近次役の高木トモユキさんがケーキを持ってたんです。思わず驚いて、あ……ケーキ……ありがとうございます……としかリアクションが取れなかったです(笑)」。なお、稽古中は常に檄を飛ばしていた脚本・演出家の末満健一も、この日はおめでとうソングを作って稽古場で流すなど、ふたりを祝福したという。

植田圭輔 (我妻善逸 役)
「がんばれ、炭治郎」

劇中でも炭治郎が自分を鼓舞するときに言う「がんばれ、炭治郎」。「舞台では、汗だくでボロボロになりながらも熱演する座長の小林くんを見ていると、役者全員が熱くなって、まさにその気持ちになっていました。それくらい芝居と物語に引っ張られましたね」

佐藤祐吾 (嘴平伊之助 役)
「ピアノの裏でお菓子を食べる善逸」

演出家の熱のこもった指導でピリッとなっていた現場。そんなとき、稽古場の片隅に置いてあるピアノの陰に隠れてお菓子をぼりぼり食べている植田に、佐藤が「すごい!」と思ったというエピソード。植田は「ずっと怒っているから(笑)」と冗談まじりに当時を振り返っていたが、「それが場を和ましていましたよね」と記憶に残っているという。

お題3.本番前に必ずやっていたことは?

小林亮太 (竈門炭治郎 役)
「心を起こす。(映画)」

好きな映画を観て、一度泣くところまで感情を起こして、それをニュートラルな状態に戻してから舞台に立つ。そうすると舞台でも感情がちゃんと流れることが多い。『鬼滅の刃』は言葉がひとつひとつ刺さる作品なので、感情を込めることを大切にしていたという。

植田圭輔 (我妻善逸 役)
「うがい、はちみつ、汚い高音」

ゼロスタートで善逸の声を出すと、一発で声が飛んでしまうためにやっていたこと。「喉のど真ん中で喋ると2日くらいで声が出なくなってしまうため、日によって今日は左で、今日は右など使い分けていました」という、プロフェッショナルな発言が飛び出した。

佐藤祐吾 (嘴平伊之助 役)
「瞑想」

心理学の勉強をしている佐藤が集中力を高める方法は「瞑想」。5分間目をつぶり、自分の体がどうなっているのか確認すると緊張が抑えられるという。なお、植田から、「本番前にいつも変な声を出していた」というタレコミがあったが、これは伊之助の声を出すためのチューニングとのこと。

それぞれがキャラクターを愛して演じていました

終始盛り上がりをみせた配信も終了の時間。最後の挨拶では、佐藤が「今回、マルチアングル配信を初めて見ました。これからどうなっていくのかが楽しみです」と、技術の進化に伴う、新しい舞台の楽しみ方への期待をコメント。

続く植田は「映像で舞台を観るときは、汗や涙、細かい表情まで見られるのが魅力のひとつ。好きな見方で楽しめるのはすごいこと」と、言葉にする。

そして小林は「この作品は、演じている僕らも心を動かされる瞬間があった。そういうのがちりばめられている作品だと思うので、色々なアングルから見て、この瞬間はこういう気持ちでいるんだな、と感じていただければ」と、締めくくった。

マイナビニュースでは、配信終了後に3人からコメントをいただくことができたので、紹介する。

佐藤祐吾 (嘴平伊之助 役)
「マルチアングル配信は、舞台を生で観劇するのとはまた違った楽しみ方ができる、舞台を盛り上げるうえでも新しい取り組みだと思います。これからどうなっていくのか、僕たちも楽しみです」

植田圭輔 (我妻善逸 役)
「マルチアングルもさることながら、(映像の)画質もすごいので、臨場感が増していると思います。あとは、それぞれのやることをしっかりと繋いで、炭治郎に託していく物語がしっかりと映像にも収められていると思うので、たくさんの人に見ていただきたいですね」

小林亮太 (竈門炭治郎 役)
「マルチアングルは、ある種映画に近いようで、それともまた、違う新しい形だと思います。今回の舞台では、それぞれの役者がキャラクターを愛して演じていました。さまざまな角度からその想いを見て、受け取っていただきたいです。そして、その想いが皆さんの日々を頑張れる活力となれば、演じている身としては本当に嬉しいですね。これからも、舞台「鬼滅の刃」をよろしくお願いします!」

3人が熱演している舞台「鬼滅の刃」の1月23日東京公演は、現在、アニメ見放題サービス「dアニメストア」にて、レンタル販売中。レンタル購入していただいた方限定でマルチアングル配信を視聴することもできる。5G時代に向けた新しい舞台視聴スタイルを、舞台「鬼滅の刃」で体感してみよう!

【舞台「鬼滅の刃」レンタル商品概要】


商品名:舞台「鬼滅の刃」
公演名:2020年1月23日(木) 東京公演
※《シングルアングル》《マルチアングル》共通
料金:3,800円(税込)
販売期間:2020年3月18日(水)~2020年6月30日(火)
※《シングルアングル》《マルチアングル》共通

視聴期限:
・dアニメストア《シングルアングル》…視聴開始から7日間(168時間)
※購入から30日間(720時間)の視聴開始が有効
・新体感ライブ CONNECT《マルチアングル》…購入日の翌週日曜日まで視聴可能(最短8日間~最長14日間)
例)2020年4月6日(月)~12日(日)に購入⇒2020年4月19日(日)まで視聴可能
2020年4月13日(月)~19日(日)に購入⇒2020年4月26日(日)まで視聴可

©吾峠呼世晴/集英社 ©舞台「鬼滅の刃」製作委員会 2020

[PR]提供:dアニメストア