――それでは3曲目の「So sweet memories」ですが、この曲はタイトルに似合わず、かなりカッコいい曲調ですよね

atsuko「『THE LIGHTS OF HEROES』は、去年の6月ごろにデモを提出しているのですが、実はこの曲も一緒に主題歌候補として出しているんですよ。結局、主題歌は『THE LIGHTS OF HEROES』に決まって、この曲は惜しくも選考に漏れたのですが、そのままにしておくのはもったいなかったので、『ちゃんと作ってカップリングに入れません?』って言ったら、『いいですよ』って軽くOKが出まして(笑)」

――普通3曲入りなら、少し毛色の違う曲が来そうなところに、なぜ同系統の曲が並ぶのかと思っていたんですよ

atsuko「普通はバラードだったり、ちょっと明るめの曲にしたりしますよね。実は、『THE LIGHTS OF HEROES』と同様、マイナー調のカッコいい曲として作ったので、イメージとしては同じ曲なんですよ。もしかしたら、この曲が『ヒーローズファンタジア』の主題歌になっていたかもしれない。ただ、その場合はタイトルも歌詞も、全然違っていたと思いますけど」

KATSU「もし『So sweet memories』の曲が主題歌になっていたら、アレンジもまったく違って、もっとキラキラした方向に進んでいったと思います。この曲を作っているときは、すでに『THE LIGHTS OF HEROES』のトラックダウンも済んでいる状態だったので、それと同じではダメというところで、ハデにならないよう、ちょっと抑え気味のアレンジになっています」

――ちなみにこの曲の歌詞を作るときのテーマは?

atsuko「アルバムの曲と同じように、タイアップ曲ではないので自由なわけですよ。ヒーローとは何ぞや? って歌わなくてもいいし、主人公の気持ちを掘り下げる必要もない。ただ、逆に自由になると、選択肢が多くなりすぎて、何を書いたらよいのかがわからなくなってしまうんですけど、今回の場合は、メロディラインがすごく好きな感じで、頭の中で再生していたら、サビの歌いだしに、"So sweet memories"というワードがピッタリはまったんですよ。あ、はまった! ということで、そこから前後の話を広げていきました」

――まずは、"So sweet memories"という言葉ありきだったんですね

atsuko「そうなんですよ。で、そこから"So sweet memories"って何だろうって考え始めて、『ああ、昔は良かった』みたいな、過去にすがりついて生きている人間について書いてみようと。タイトルだけ聞くと、何か優しげなバラードっぽいですけどね(笑)」

――曲を作ったときのイメージと、歌詞を書いたときのイメージはまったく違っているわけですね

atsuko「違っていますね。歌詞の書き方自体も毎回決まっているわけではなく、ちゃんと1コーラス目のAメロから書きはじめるときもあるし、今回みたいにタイトルが先にはまって、そこから話を膨らませていくときもあります」

――シングルの収録曲についてお伺いしたところで、今度は『THE LIGHTS OF HEROES』のPVについてなのですが……

atsuko「来ましたね(笑)」

――まずはその前に、特典映像の「angelaどうでしょう ~僕等は目指したマーライオン~」についてお伺いします

KATSU「『THE LIGHTS OF HEROES』の制作に取り掛かったのが6月だったので、シングルとしてリリースされるまでにまだ半年以上もある。だったら、その長い期間を密着してもらおうという感じでできた映像です」

atsuko「基本はシンガポールでの映像がメインですね。『Shangri-La〔mf〕』のレコーディング風景やシンガポールでのライブ映像なども押さえつつという感じで、シンガポールの街中でKATSUと対決したりしながらの映像が30分超で収録されています」

――シングルの特典とは思えないぐらいのボリュームですね

atsuko「アルバムの特典みたいですね」

KATSU「ひとつの番組みたいになっているので、皆さんに楽しんでいただけるのではないかと思います」

(次ページへ続く)