――水島監督とお仕事をされるのは今回が初めてですか?

豊崎「お仕事を一緒にさせていただくのは初めてですね。ただスフィアのライブに毎回来ていただいているので、お話をさせていただいたことは何度もあります」

――仕事現場での水島監督はいかがですか?

豊崎「すごく情熱があって、作品に対しても愛のある方だと思います。あと、わからないことがあったら、躊躇なく聞ける方ですね。因果というキャラクターは本当に謎が多いので、家で台本を読んでいてもわからないことがたくさんあるんですよ。なので、わからないことはどんどん聞いて、たくさんのヒントをいただいています」

――『UN-GO』はオリジナル作品ですし、おそらく因果のすべてというのは豊崎さんにも明かされていないのではないでしょうか?

豊崎「まだまだ謎がありそうなキャラクターです。因果は感情や表情がコロコロと変わるキャラクターで、可愛らしい顔をしていたかと思ったら、突然怖い顔をしたり、ニヤーって口の端をすごく尖らせて笑ったり、とにかく怪しい部分が多くて、私自身、なぜこんな表情をしているのかがわからないときがあります。そういうときは水島監督とお話しして、私が思っている因果と、監督が描いている因果がズレないようにすり合わせをするようにしています」

――アフレコ現場の様子はいかがですか?

豊崎「シリアスなお話ということもあって、すごく集中力のある現場ですが、役者同士はみんな仲良しで、毎回おいしいおやつをいただきながら、楽しくやらせていただいています(笑)。ただ、おやつを食べながらも、話す内容は作品についてが多いですね。休憩時間中も、演技についてディスカッションをすることが多く、そういう意味でも、役者もスタッフさんも、みんなが本当に集中して取り組んでいる作品だと思います」

――今回、キャラクターデザインはpakoさんと高河ゆんさんが担当なさっていますが、初めてpakoさんが描かれた因果の絵をみたときの印象はいかがでしたか?

豊崎「まずはキレイだなって思いました。あと、ちょっとトリッキーだなって(笑)。ほかのキャラクターは普通の人なのに、因果だけちょっと浮いている感じですよね。だからこそ、演じてみたいと思えるキャラクターでもありました。とにかくビジュアルがすごくキレイなのが印象的で、さすがはpako先生とゆん先生だと思いました。ポスターの絵もおしゃれな感じで、すごく好きです」

――最初に『UN-GO』というタイトルを聞いたときはどのような印象でしたか?

豊崎「まったく意味がわかりませんでした(笑)。何と読むのかもわからず、GOの打消しで、"行けない"とか"進めない"みたいな意味かなって思っていました。"坂口安吾"と書かれているのを見て、"アンゴ"なんだって思ったのですが、それでもやはり衝撃的なタイトルだと思います。まだ何かほかに意味合いが含まれているのかもしれませんよね」

――豊崎さんはこれまでも"ノイタミナ"作品には何度か出演なさっていらっしゃいますが、"ノイタミナ"に対しては、どのような印象をお持ちですか?

豊崎「『東京マグニチュード8.0』に参加させていただいたときに、『実写だとお金がかかってできないような表現や伝えたいことをアニメーションにして伝える時間です』というお話をお聞きしたのですが、そういう意味でも、描かれていることはとてもリアルだと思っています。生身の人間が演じてもまったく変わらないようなリアルな事柄が、ファンタジーの世界観の中で描かれる。もちろん作品にもよるとは思いますが、全体的にはそういった印象です。とにかく人がしっかりと描かれていると思います」

――それでは最後に放送を楽しみにしているファンの方へのメッセージをお願いします

豊崎「この秋から始まる『UN-GO』ですが、本当に面白いです。毎回、因果というキャラクターに一生懸命に向かい合い、迷いながら演じている部分がたくさんあり、私自身の挑戦がたくさん詰まった作品になっています。とにかく大人の方が観ても、いろいろと考えさせられることの多い作品で、キレイごとだけではない世の中、裏表のある時代、そういったことが『UN-GO』流に描かれています。ぜひぜひ『UN-GO』を観ていただいて、私たちと一緒にいろいろなことを考えていただけたらうれしいです。よろしくお願いします」

――ありがとうございました


TVアニメ『UN-GO』はフジテレビ"ノイタミナ"ほかにて2011年10月13日より放送開始。フジテレビ系列局15局にて放送予定。

(C)「UN-GO」製作委員会