Z世代のお金の悩みに、節約アドバイザーの丸山晴美さんが答えます。今回は、お金に余裕があるときの活用方法についてアドバイスしていただきました。
Q. コロナ禍でも今のところ収入が変わっていないので、飲み会や旅行もしておらず、むしろ貯金が増えています。投資などした方がよいのでしょうか? 多少余裕があるときのお金の有効な活用方法を教えてください。
自粛生活が続く中で、外食費や交際費、レジャー費、服飾美容費など出費が減り、お金が貯まりやすくなり、残高が増えるケースがあります。この不安定な状況下でも収入が安定しており、出費が減り貯蓄が増えることはある意味恵まれている状況であることを自覚して、ぜひ投資にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
自己投資も投資のひとつ
現在の仕事に関連した資格を取得したり、収入UPにつながりそうな分野や語学の学ぶのも一案です。自粛生活で在宅時間が増えた今こそ勉強する時間も増えますから、タイミングとしてはいいタイミングとも言えるでしょう。独学でもよいですが、通信講座やオンライン講座で効率よく学ぶ方法もあります。
ほかにも、節電や節約になるものへの投資もいいでしょう。例えば15年以上使っている古くなったエアコンや冷蔵庫を省エネ性能が高いものへ買い替えたり、食洗機を購入したりするなど、使いながら節約できるものへの投資も考えられますね。
そして自粛生活が続くと外食は減りますが、宅配やテイクアウトが増えることで食費が増えてしまう場合もあります。在宅時間が増えたなら、自炊にチャレンジしてもいいでしょう。買った食材を最後まで無駄なく食べきることは食費節約の中でもとても大切ですし、バランスの良い食事を心掛けることで、免疫力を高めることもできるでしょう。調理器具を購入して自炊をするのも一つの投資と言えそうですね。
投資運用にチャレンジ
財形貯蓄など、毎月定額を積み立てる手堅い貯蓄も大切ですが、浮いているお金と時間で投資運用にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。投資には大なり小なりのリスクがありますので、勉強をしながら少額からスタートしてみましょう。
ハイリスクな投資はおすすめしませんが、自粛生活がなければ使ってしまっていたであろうお金は、ある程度のリスクを持たせた投資にもチャレンジできそうですね。
例えばNISA口座(非課税口座)やつみたてNISA、iDeCo(個人型確定拠出年金)など利益が出た際にかかる約20%の税金が非課税になり、iDeCoはそれに加え、掛金の全額が所得控除となる制度です、これらを活用しつつ運用をしながら資産を形成する方法も取り入れるのも一案です。それぞれ掛金の上限やかかる手数料など比較をして、より有利で自分自身の投資スタンスに合ったものを選んでみてはいかがでしょうか。
自分で投資運用先を選んだり考えたりするのが少し面倒だと考えるのであれば、ロボ投資もおすすめです。ロボ投資とは、金融アルゴリズムに基づいたプログラミングで投資先や売買タイミングを自動で判断してくれるサービスです。
投資一任型のロボ投資なら、リスク許容度を選ぶだけで、あとはプログラムが自動で判断して投資先の変更や売買を適宜行ってくれます。毎月積み立てつつ、スポットでまとまった金額を入金することもできます。また、NISA口座やiDeCoと連動したロボ投資もありますので、興味のある方はそれらサービスをチェックして自分に合ったものを選びましょう。
投資の基本は「長期」「積立」「分散」ですので、最初からまとまったお金で運用するよりも、毎月定額を長期に渡って積み立てて、運用する商品を分散させることで、投資におけるリスクを軽減させる効果があります。
もちろん、独自に株式投資などの投資をスタートさせてもいいでしょう。ただし、証拠金取引やローンを組むような不動産投資などハイリスクな投資については、初心者さんは避けるべきです。
ひと言で投資と言ってもさまざまな方法がありますが、大切なお金には変わりませんので、ムダ遣いすることなく、貯めどきと考えてしっかりと資産形成を行ってください。そして健康も財産ですので、ストレッチや運動をして健康維持に努めましょう。