40代の一般男性は「結婚は無理かな」とあきらめはじめる年代などと言われている。しかし、一定の成功を収めた芸人にとってはチャンスの年代であり、ステイタスや収入、メンタルの若さなどを前面に出しての婚活が可能。実際これまで「芸人の結婚適齢期は40代前半」と言い切る何人かの中堅芸人に会ったことがあった。

その背景には一般人とは異なる晩婚の理由がある。芸人と話をしていると、「あまりさみしさを感じていない」「仕事で成功する(=芸人として売れる)までは結婚しない」「もっと美人と結婚できるかもしれない」という意識は一般人よりもはるかに強い。

劇場や収録現場には多くの人々がいて食事会の機会も多いことから「さみしさを感じない」「恋愛・結婚の優先順位がなかなか上がらない」。昭和時代から続く「芸人は売れてから結婚するもの」「売れないのに結婚するのはかっこ悪い」。日ごろ美人と顔を合わせる機会が多いため「もっと美人と出会えるかも」「今の恋人でいいと言い切れない」。芸人たちからオフレコでこのような声を何度も聞いてきた。

それ以外でも、「一般人と比べてマッチングアプリなどには手を出しづらい」「独身をトークのネタにできる」「結婚すると芸が守りに入りそう」「結婚すると不倫で叩かれて遊べない」などの理由を聞いたことがある。

ただ、平成終盤あたりから「適齢期は40代前半」「晩婚は普通」という価値観ではない芸人も増えていた。むしろ「売れるまで妻の安定した収入に頼りたい」「早めに結婚して子どもがほしい」というタイプも見られるようになり、冒頭にあげた50代パパ芸人との二極化と言っていいかもしれない。

ケンドーコバヤシと有吉のニュースが報じられたとき、SNSやコメント欄の大半は祝福で占められていたが、残りは「芸人だからできること」「勘違いする人はいないだろう」などの冷めた声だった。一般男性にとって芸人は他の芸能人よりも身近に感じ、その言動に「自分も」などと影響を受けやすいものだが、50代での結婚や子どもの誕生に自分を重ね合わせて希望を抱く人は少ないのだろう。