同僚のランチスタイル

職業　：会社員・漫画家・家庭教師
現住所：エジプト・アラブ共和国

異国エジプトで、ダブルワークならぬトリプルワークをこなす「おろぐちともこ」が、仕事を含む現地生活をマンガとコラムでご紹介。
ピラミッドだけじゃない「エジプト」をご堪能ください。(毎週火曜更新予定)

【エジプトの「ランチ」について】

会社員のいやしの時間、ランチタイム。今日はこれが食べたい、あの店に行ってみようと考えるとワクワクしてしまいますよね。

エジプトの会社では、自分の都合のよい時間に昼食を済ますスタイルが一般的のよう。仕事に支障がなければ、多少長めにランチタイムをとっても怒られません。働いている横で同僚がご飯を食べる光景もごく普通のことです。

そんな彼らがランチによく食べているのが「アエーシ」と呼ばれる薄くて丸いパン。どこかから買ってきたアエーシの中に具を挟み、サンドイッチを作る人もいます。

ランチタイムに見るたびぎょっとするのが、アエーシの温め方。 コンロの五徳の上に直接アエーシを置いて加熱するのです。 ……ワイルドすぎます。

燃え盛る炎の中でこんがりと焼けていくアエーシ。これぞまさしく「直火(じかび)」。焼き網さえも使わないので、見ている方は発火するんじゃないかとひやひやしてしまいます。

そして当たり前のように素手でひっくり返し、程よく温まったところにトマトなどの具を挟んでサンドイッチは完成。確かにアエーシは冷たいままよりも温めたほうがおいしいのですが、この作り方を初めて見たときは、度肝を抜かれたのでした……。

おろぐちともこ
大学で古代エジプト史を専攻し、2011年よりカイロ在住。日々、エジプト人観察に励む。
現在はWeb上で漫画を書いたり、エジプト人による日本語雑誌の挿絵・漫画を執筆したり、デジタルアシスタントをしたりと、国境を越えて活動中。至上の喜びは、素敵なカフェで水タバコの煙をゆらしながら、ぼけっとお茶をすること。生活記Blogつぶえじでは、現地の生活の様子を不定期に発信している。