――24時台に上がったばかりですが、今後の『かまいガチ』の展望を伺えましたら。
24時台はテレビが好きな人がすごく観てくれている時間だと思うのでそこは大切にしつつ、虎視眈々とさらに上の時間帯を目指していきたいですね。
それから地上波の放送だけにとどまらず、いろんなことができたらなと思います。番組ではかまいたちさんがCIAOPANIC(チャオパニック)さんの衣装を着てるんですけど、原宿のCIAOPANICさんのお店で『かまいガチ展』を開かせてもらいましたし、番組のLINEスタンプを考える企画をやってその日に販売開始したり、漫画のキャラを2人で考えて実際の漫画に登場させてもらったりしました。画面の中で起きていることと現実が結びつくようなことが好きで。他にもまだまだ展開を考えてます。今後もどんどん発展していければいいなと思います。
――改めて、かまいたちさんの魅力はどんなところでしょうか?
単純に、2人とも面白いんですよね。もちろん他のコンビの芸人さんもそうなんですが、それぞれ1人ずつでも成立する。画になる。濱家さんだけでも面白いし、山内さんだけでも面白いし、2人になったら掛け算して2倍にとどまらず、10倍面白くなる。そういうコンビとしてはトップクラスじゃないかなと思います。
思えば、自分はくりぃむしちゅーさんから始まり、バナナマンさん、かまいたちさんと、そんな方々とばかり仕事をさせていただいてます。
――最初はボケの山内さんに注目が行きがちなところ、最近は濱家さんも『ZIP!』(日本テレビ)で曜日パーソナリティーを務めたり、単独で特番のMCを担当されたりと、注目を集めていますよね。
濱家さんは東京に来て「負け顔をイジられるようになった」と、そこから風向きが変わったとご自身でもよく言ってますよね。僕は大阪時代のかまいたちさんのハードウォッチャーじゃないのであまり気づかなかったんですが、過去の大阪時代の番組を見ると目がギンギンな時ありますよね(笑)。よく大阪の芸人さんは「濱家さんは恐ろしかった」と言ってますが、おそらくだいぶ丸くなったんでしょう(笑)
それから、ビジュアルがカッコよくなりましたよね。山内さんもいい感じになってますし。カッコよくはなってないですけど(笑)
■バナナマン&くりぃむしちゅーから学んだこと
――近藤さん個人のお話も伺っていきたいのですが、最初についた『シルシルミシル』の後は、どんな番組を担当されていったのですか?
『シルシル』が終わって自分はどこに行くんだろう…と思ってたら、『シルシル』に出ていたマツコ・デラックスさんと一緒に番組をやることになった小田(隆一郎)さんに声をかけてもらって、立ち上げに携わったのが『夜の巷を徘徊する』だったんです。そこで1年くらい担当した後に、今度はバナナマンさんの『ソノサキ』という番組でチーフ(ディレクター)をやりました。バナナマンさんも『シルシル』に出られていて、いつか自分の番組で一緒に仕事をしたいと思っていた芸人さんで、一緒にやりましょうという流れですね。
その間にいろんな特番もやりました、『ソノサキ』で出てきたローランドさんの特番もやりました。そして『ソノサキ』が2年ほどで終わり、バナナマンさんと『ドライブスリー』という番組をやっていて、くりぃむしちゅーさんの『にゅーくりぃむ』にも携わらせていただき始めた頃『ピン様×キリ様』が始まったんです。
―――『夜の巷』の枠で今『かまいガチ』をやれているのは、縁を感じますね。
そうなんです。『夜の巷』が終わるのも寂しかったので、複雑でもありましたね。でも、そこでまた小田班で『かまいガチ』をやれるので、この枠で頑張らなきゃという気持ちになりました。
――バナナマンさんや、くりぃむしちゅーさんから学んだことも大きいですか?
とても大きいです。バラエティってこうやって持っていって、こうやって現場で方向転換していくのかとか、すごく勉強になりました。バナナマンさんとの『ドライブスリー』は自由度の高い番組だったので、制作側で仕掛けも用意するんですが、それが外れて笑いになったりして、そういうときの拾い方とかスルーの仕方とか、本当にいろいろ学びましたね。
もちろん、くりぃむしちゅーさんからもたくさん学びました。今まさに一緒に番組をやらせていただいてるんですが、語弊を恐れず言うと単純に現場で「この人たちおもしれー!」と毎回思ってます(笑)。これもまたシルシル時代の話になってしまいますが、たまにくりぃむさんがロケに出る機会がありました。そこにバナナさんもいたんですけど。そこでの上田さんの統率力、それから有田さんの脱線力。僕は勝手に“脱線力”と呼んでるんですけど、現場の判断で想定とは違う方向に脱線していっておもしろく成立させてしまう感じは本当にすごいですし、当時に比べて自分がいろんな現場で経験を積んできたからこそ、今そのすごさがより分かると言うか…この辺話し始めるともっと時間かけて語りたいことがあるんですけど(笑)
――その経験も、『かまいガチ』に生きているんですね。
そうですね。一方で、全部自由にするんじゃなくて、こういうところは決めて、ここを自由にすると芸人さんが活きてくれるんだとか、そのメリハリは勉強になりました。
――藤井智久さんからも、学んだことは多いのではないでしょうか。
もう語り尽くせないくらいです。皆さんおっしゃるように死ぬほど怖いんですけど(笑)、単純に自分の番組への愛が人一倍深い人で、番組のクオリティを保つために厳しくなるのは当然なんですよね。そんなの関係なく、怒られてるときはただただひたすらに怖いんですけど(笑)、藤井さんからはバラエティの作り方の基本から全て学びました。