京阪時代の塗装に戻された富山地方鉄道10030形(元京阪3000系特急車)1編成が、11月3日に特急「うなづき3号」「うなづき8号」として電鉄富山~宇奈月温泉間で運行。京阪特急のシンボル「鳩マーク」に「特急」の表示が"復活"した。「テレビカー」と呼ばれ、京阪電車の花形だった頃の姿により近づいた印象だ。

同車両は翌11月4日に開催された「ちてつ電車フェスティバル」でも、「特急」と表示した状態で公開されていた。(写真は富山地方鉄道提供)

列車情報

富山地方鉄道 10030形

基本情報

「テレビカー」として親しまれた京阪電気鉄道の旧3000系特急車を譲り受けた車両で、1990(平成2)年から1993年にかけて8編成16両が富山地方鉄道に譲渡された。ただし、京阪電車と富山地鉄では軌間が異なるため、台車・主電動機には営団地下鉄(現在の東京メトロ)日比谷線3000系やJRの485系特急形電車の廃車発生品を使用しているという。

富山地鉄に譲渡された後、同車両は黄色と緑のツートンカラーに変更され、その塗装から「かぼちゃ電車」と呼ばれている。また、全車両ワンマン化改造も実施された。2012年4月に1編成が京阪時代の塗装に戻され、京阪特急の「鳩マーク」も復活。同年夏より車内に液晶テレビも装備され、約20年ぶりの「テレビカー」復活となった。