元国税職員さんきゅう倉田です。誕生日に欲しいものは「電卓」です。

吉本興業の養成所を卒業して芸歴14年。アルバイトを辞めてからの期間を個人事業者として捉えると、9年くらい働いていることになります。

個人事業者は孤独です。こういう場合にはこういう対応した方がいいよ、請求書はこう書くんだよ、期限までに報酬を支払わない会社は一定数いるよ、などと教えてくれる人はいません。

芸人同士でお笑いについて教えあうことはあっても、個人事業者として生き抜く術は共有されない。ほとんど書籍にもなっていないので、自分の経験から学ぶしかありません。愚者みたいなことはしたくありませんが仕方がなかった。

自分が苦労したので、自分が習得したことは共有し、これから個人事業者として大成する皆さんに役立てていただきたいと思います。

仕事をもらっていても立場は対等

あなたが遠慮して取引金額を下げると、相手は感謝して丁重に扱ってくれる。そのようなことはありません。価格が低ければ低いなりの扱いしかしないし、あなたが苦渋の決断で価格を下げたことにも相手は気づきません。

反対に価格が高い個人事業者はより親切に対応してもらえます。高い価格に対しては仕事の成果で応えましょう。良い仕事をすれば相手は必ず感謝してくれます。

ただ、取引先が親切丁寧で腰が地面に擦れるくらい低くても、横柄な態度を取ったり自分が上位の存在だと勘違いしたりしてはいけません。いつだって対等な立場でビジネスを行うのが個人事業者としての繁栄につながります。

相手をおもんぱかる

取引先があなたに対して必要以上に気を遣ってくれることがあります。あなたが高い評価をうけている、あるいは担当者が社内の偉い人の命令を受けてあなたに連絡しているような場合です。気遣いは遠慮を生み、意思の伝達を妨げます。

先日、こんなことがありました。

とある会報誌の新春特別号にぼくとその会の会長さんの対談が掲載されることになりました。写真撮影があることは認識していたので、衣装を用意して出向く予定でした。

その週は連日の真夏日。衣装は綺麗にアイロンがかかったコムデギャルソンのズボンとブラウスに決めていました。

対談の数日前に担当の方から「冬服でお願いいたします」とメールが届きました。確かに、会報誌が発行されるのは1月。冬っぽい衣装を用意すべきでした。想像力が足りなかったと反省しました。

ここでもう少し考えることにしました。担当の方は遠慮をしているのではないだろうか。もしかすると、もう少し高い要求があるのではないだろうか。

新春特別号は1年に1度の特別なもので、予算も人手も普段の何倍も投入しているかもしれない。そのような特別な回に、ただの冬服が相応しいだろうか。

本当は、「新春特別号なので、新年に相応しい格好でお越しください」と言いたいのかもしれない。ただ、そのような要求を失礼に感じる人もいるだろう。「ワシの普段着は新年に相応しくないと言うのか」と立腹する人がいるかもしれない。

自分たちの要求と相手の気持ちをすりあわせて探った妥協点が「冬服で」だったのだと思います。たとえそうでなかったとしても、ただの冬服でなく新年に相応しい衣装を用意すれば、喜んでくれます。だから、頼まれていなくとも新年に相応しい衣装を持って出向きました。

期待を超えたときヒトは感動する

求められたことをするだけでは、仕事で相手の心を動かすことはできません。相手の予想・期待を良い意味で裏切ったとき、相手は感動します。そのような仕事を続けていれば、仕事はどんどん増え、報酬も上がります。

期待を超えることはあなたの能力だけに依存しません。あなたのちょっとした工夫や親切、思慮によっても成すことができます。

取引先の気持ちに寄り添ってそれらを行えば、相手はきっと喜んで、あなたの仕事ぶりをどこかで話してくれます。

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