社会人になると、学生とは違い様々な責任を負うようになる。それに伴って、SNSの使い方にも学生とは違う制約が生じるようになる。今回は投稿内容や投稿時間に関するマナーについて解説したい。

  • 何気ないSNS投稿が会社に損害を与える?

投稿が会社に損害を与えることも

会社に損害を与えるような投稿をしてはいけないことは分かっていても、SNSではそのような行動に走ってしまう人をよく見かける。

多いのが、リリース前の情報をうっかり投稿してしまう例だ。リリース日を守らないと、取引会社との契約違反など、会社に損害を与える可能性がある。会社が公式にリリースを出してから投稿するように心がけよう。

また、顧客情報など守秘義務のある情報を漏らす例もある。芸能人が来店した時など、つい言いたくなる気持ちは分かるが、会社や店の信用失墜につながってしまう。自社で業務上知った情報などは決して漏らさないようにしたい。

また、SNSでは出張で行った場所、クライアント名なども公開しないほうがいい。知っている人から見れば、出張場所やクライアントから今後のビジネス展開が読めることがあり、株価などに影響する可能性さえある。基本的に仕事上の情報はSNSに公開すべきではないと考えた方がいい。

立場上問題ある投稿はNG

2013年、復興庁職員で「原発事故子ども・被災者支援法」の担当をしていた参事官が、Twitter上で市民団体への中傷を繰り返し、炎上したことを覚えているだろうか。

約600件のツイートのうち29件が国家公務員法に抵触。29件の内訳は、6件が信用失墜にあたるもの、23件が勤務時間中のツイートだった。結果、参事官は30日間の停職などの処分対象となった。

匿名でツイートしていたものの、当初実名で利用していた上、プロフィールに「国家公務員」と書いていたことなどから身元が特定されてこのような事態につながった。明らかに立場上問題となる投稿をしていたことが問題になったというわけだ。

2016年にも、岐阜県池田町町役場の女性職員が、停職中に旅行写真をFacebookに投稿し、町民からクレームをもらうことに。この行動は信用失墜行為の規約違反に当たるとして、懲戒免職になってしまった。

どちらも法に触れる行為ではないものの、停職やクビなどにつながってしまっている。たとえ所属などを明らかにしていなくても、知り合いからは「〇〇社の××さん」と見られているものだ。発言内容次第によっては、このような問題に発展する可能性がある。たとえ匿名でも、立場上問題とされる投稿はけしてしないようにしよう。

そもそも投稿時間がNG

SNSを業務で使ってでもいない限り、そもそも業務時間内にSNSを使うと業務規約違反にあたる可能性が高い。規約で禁止されているのに、ランチタイムにSNSを利用して叱責され、自主退職する羽目になった人を知っている。自社の規約は必ず確認しておくべきだろう。

また、「具合が悪くパソコンも使えない」と休んだにもかかわらず、SNSを頻繁に投稿していて、叱責された人の話も聞いたことがある。SNSは利用した時間がはっきり分かってしまうので、証拠として提出されると言い逃れができない。SNSの利用は通勤退勤時間や帰宅後など、自分の自由時間に限定するべきだろう。

高橋暁子

ITジャーナリスト。書籍、雑誌、Webメディアなどの記事の執筆、企業などのコンサルタント、講演、セミナーなどを手がける。SNSなどのウェブサービスや、情報リテラシー教育などについて詳しい。元小学校教員。『ソーシャルメディア中毒』(幻冬舎)、『Twitter広告運用ガイド』(翔泳社)など著作多数。テレビ・新聞・雑誌・ラジオ等メディア出演多数。Twitterは@akiakatsuki。自身のブログ「高橋暁子のソーシャルメディア教室」で情報発信も行っている。