会社員の副業や複業が当たり前となり、個人レベルでの起業も珍しくないなど、現代の働き方は一昔前に比べて非常に多様化してきています。それはすなわち、自らの優れたアイディアやスキル次第で、いくらでも仕事を生み出せるということを意味しています。

では一体、どのような知識や技術を有していれば仕事に結びつきやすいのでしょうか。本特集では、5人のFPの方に独自の視点で考えてもらった「これからの時代でお金を稼いでいくために有利に働くであろう資格」を紹介していきます。

変化の激しい現代において、職業選択に頭を悩ませている人は多いでしょう。ひと昔前は安定していた仕事が、現在では斜陽の一途をたどっていることは珍しくありません。また、今求められているものが、これから先何十年も求められ続けるかはわかりません。それでもこれからの時代を予測して、役に立つと思われる資格はいくつか思い浮かびます。FPの立場から稼ぐために有利になるであろう資格を3つピックアップしたいと思います。

管理栄養士

ひと昔前は、管理栄養士・栄養士の仕事は、病気の人や高齢の人の食事の栄養指導、または、小中学校の給食管理といったイメージがありましたが、今や、さまざまな分野で食の知識が求められ、管理栄養士の活躍の場が広がっています。

特に著しいと感じるのは美容の分野です。「腸活」や「美腸」などの言葉が示すように、腸から健康になれば、美肌やアンチエイジングなどの効果が期待できるなど、食は美容にもつながっています。ここ最近よく耳にするようになった「予防医療」においても、食と健康は切っても切れない関係にあり、病気の予防として食事に気を配ることは必然となっています。バランスの良い食事が推奨され、栄養の専門家としての管理栄養士のニーズが高まっています。

管理栄養士は厚生労働大臣の免許を受けた国家資格です。管理栄養士になるには、管理栄養士養成施設(4年制)で学び、管理栄養士国家試験に合格しなければなりません。また、栄養士養成施設(2年制~4年制)で学び、卒業後に栄養士として実務経験を積むことで、管理栄養士国家試験の受験資格を得ることもできます。

食べるという生きるための基本となる行為は、いつの時代においても重要度が高いと言えます。そのような意味でも食・栄養のプロである管理栄養士は、今後も求められ続け、活躍の場はさらに広がっていくでしょう。

英語の資格(TOEIC・英検)

これからの時代を生きていくには、英語が必須になってくることは間違いないでしょう。英語ができれば仕事の幅が広がります。昇給に英語力を問う企業は少なくありません。

英語の資格として思い浮かぶのがTOEICと英検です。どちらも英語の能力を測るものですが、それぞれに特徴があります。

TOEIC

一般的に言われるTOEICは「TOEIC Listening & Reading Test」のことを指し、日常生活やビジネスの場での英語能力を測るためのテストです。試験方法はマークシート式で、リーディング495点満点、リスニング495点満点、合わせて990点満点となっており、合格、不合格ではなく、点数(スコア)で結果が示されます。

こうしたスコアは、企業の採用などで「TOEIC700点以上」といった採用基準として使われることも多く、出題の内容もビジネスシーンが想定されている場合が多いなど、企業が社員の英語力を客観的に測るうえで適している試験と言えます。ただし、リスニングとリーディングの2つの技能だけを見るので、高スコアを取っても英語が話せない人が出てきてしまうという問題があります。

英検

英検は小学生から社会人まで幅広い層を対象とし、7つの級が設定されている英語検定試験です。TOEICが2つの技能だったのに対し、英検はリスニング、リーディング、ライティング、スピーキングの4技能を測定することができます。また、英検を取得すると多くの高校・大学の入学試験や単位認定で優遇されるなどのメリットがあります。

欠点としては、合格、不合格しかないので、TOEICのように詳細に実力を測ることが不向きである点です。また、TOEICが世界標準であるのに対して、英検はあくまでも日本の検定です(留学時の語学力証明として英検を認定している世界の大学、高校は増えています)。学生のうちは英検、社会人になったらTOEICという使い方をする人も多いですね。

基本情報技術者

3つ目は基本情報技術者です。聞いたことがないという人も少なくないでしょうが、IT業界にいれば必須とも言える資格です。IT技術はもはや欠くことのできないものとなっており、IT産業は急激に拡大しています。これからの時代に持っていれば有利になる資格と言えるでしょう。

基本情報技術者試験は、情報処理技術者試験の一区分である国家試験です。IT人材となるための基礎を身に付けることができ、ITエンジニアになるための登竜門として位置づけられています。同じITの基礎的な資格で「ITパスポート」というものがありますが、こちらはITを利用する側の資格であり、基本情報技術者はITを提供する側の資格という違いがあります。そのため、基本情報技術者試験はプログラミングに関する知識が問われ、難易度も高くなっています。基本情報技術者の試験に合格すれば、IT分野で、専門的な知識と技能を持った技術者であることの証明になります。

就職先として、電気、機械、通信系のメーカーやインターネット企業への就職が思い浮かびますが、それだけではありません。これから先、IT×金融、IT×医療、IT×農業など、さまざまな分野にIT技術が組み込まれていくことが考えられ、IT人材の確保に企業が躍起になる未来が想像できます。


終身雇用で年功序列といった働き方がもはや過去のものとなりつつある今、働き方は多様化し、変化に柔軟に対応できる能力が求められています。時代を読んで、需要がある分野か、グローバルな視点を持てるか、求められている仕事であるかなど、常に考え続ける姿勢がないと人生100年時代を生きることが難しくなっています。

資格はあくまでも、勉強してきたことの証明であって、お金を稼ぐことを約束してくれるものではありません。しかし、スタート地点で差をつけてくれたり、稼ぐ能力を高めてくれたりします。ここで紹介した資格はさまざまな分野にわたる資格の中のほんの一部です。あなたに合った資格を見つけてキャリアアップに役立ててほしいと思います。

筆者プロフィール: 石倉博子(いしくらひろこ)

女性のためのお金の総合クリニック「エフピーウーマン」認定ライター。/ファイナンシャルプランナー(1級ファイナンシャルプランニング技能士、CFP認定者)。“お金について無知であることはリスクとなる”という私自身の経験と信念から、子育て期間中にFP資格を取得。実生活における“お金の教養”の重要性を感じ、生活者目線で、分かりやすく伝えることを目的として記事を執筆中。

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