佐賀県といえば九州北部、玄界灘に面していて面積が全国で42位、人口も42位と比較的コンパクトな県。それでもブランド牛として名高い佐賀牛や、活き造りが人気の呼子のいか、400年以上の歴史がある伊万里・有田焼、弥生時代の暮らしを体感できる「吉野ケ里遺跡」など、誰もが知る魅力がたくさんあります。

  • 佐賀県のライバルといえば

    佐賀県のライバル

この佐賀県にライバルがいるとすれば、どの都道府県なのでしょうか。本記事ではマイナビニュース会員を対象にアンケート調査を行い、結果をランキングにまとめました。寄せられた「ライバルだと思う理由」や、「佐賀県を訪れるのにおすすめの季節」などもご紹介しますので、参考にしてみください。

佐賀県にライバルの都道府県はあると思う?

佐賀県にライバルの都道府県があると思うかを聞いたところ、回答は以下のようになりました。

ある…56.1%
ない…43.9%

佐賀県のライバル県ランキング

次に、佐賀県のライバルはどの都道府県だと思うか、先の質問で「ある」と答えた方に聞きました。得票数の多かった順にランキングにすると、下記の通りです。

1位 長崎県(21.8%)
2位 大分県(14.7%)
3位 福岡県(9.8%)
4位 宮崎県(9.3%)
5位 熊本県(7.1%)
6位 島根県(6.2%)
7位 埼玉県(3.1%)
8位 滋賀県(2.7%)
9位 北海道(2.2%)
9位 青森県(2.2%)
9位 岩手県(2.2%)
9位 鳥取県(2.2%)

ここからはランクインした都道府県についての概要と、アンケートに寄せられた「ライバルだと思う理由」や「佐賀県を訪れるのにおすすめの季節」などをご紹介します。

1位 長崎県(21.8%)

  • 長崎県

    長崎県

佐賀県のライバル県ランキング、1位は「長崎県」でした。佐賀県の西隣に位置し、無人島も含めると1400以上あるという長崎県。島の多さと複雑に入り組んだリアス海岸で、海岸線の長さは北海道に次ぐ全国2位となっています。

佐賀県と同様に、長崎県でも漁業が盛んです。漁業の産出額は北海道に次ぐ第2位で、対馬海域などを中心にあじやさばが多くとれるほか、クロマグロの養殖も行われています。

長崎県といえば、坂が多い県としても有名です。すり鉢のような地形が特徴で、斜面にずらりと並ぶ家の光景が印象的。坂道や階段が多く、そのひとつの「相生地獄坂(あいおいじごくざか)」と呼ばれる坂には、非常に珍しい住民のための斜行エレベーターが隣接しています。坂を上りきった付近にはグラバー園があり、観光客の足としても活躍。

長崎県はかつてキリシタン迫害の地となった時代もあり、「大浦天主堂」などが世界遺産に登録されています。そのほか「平和祈念像」や原爆資料館なども。長崎グルメとしては、ちゃんぽん、皿うどん、カステラ、手延べそうめんなどが定番です。

ライバルだと思う理由

「隣同士で有明海に面しているところや、博多からアクセスしやすい点などが佐賀県と似ているから」(56歳男性)
「長崎県にはグラバー園や軍艦島、ハウステンボスなど見どころがたくさんあるので」(46歳男性)
「九州新幹線に関する話題でよく耳にするから」(31歳女性)

2位 大分県(14.7%)

  • 大分県

    大分県

2位は「大分県」でした。佐賀県からは、福岡県を挟んだ東側に位置しています。大分県といえば、やはり温泉でしょう。くじゅう連山や九州山地が縦断するなど山が多いことから温泉が豊富にわき、源泉数や湧出量などが日本一。自らも「おんせん県」を名乗り、別府や由布院などの温泉街は全国的に人気があります。博多からも車で約2時間程度と、都市部に住む人には週末旅の行き先としてもぴったり。

大分県と四国の間の豊後水道(ぶんごすいどう)でとれる「関さば」や「関あじ」は、ブランド魚として美味しさに定評があります。そのほか、鶏めし、とり天などの鶏肉料理が名物。有名な観光地には、歩行者専用のつり橋として日本最大級の「九重“夢”大吊橋」や、渓谷の美しい絶景が見られる「耶馬渓(やばけい)」などがあります。

ライバルだと思う理由

「九州のなかではどちらかというと控えめなイメージが、佐賀県に似ていると思ったので」(51歳女性)
「大都市のある福岡県に隣接しているので、比べられることもあるのかなと思ったから」(54歳男性)
「関東に住んでいる者にとって、位置関係がぱっとわからないことがあるから」(59歳男性)

3位 福岡県(9.8%)

  • 福岡県

    福岡県

3位は「福岡県」でした。佐賀県の東側に位置し、九州一の繁華街・博多がある福岡県。佐賀県の中心地である佐賀駅周辺から博多まで、電車では約40分、高速を利用すれば車で約1時間という距離です。週末に佐賀県から出かけるという人も多い様子。

都市や工業のイメージがある福岡県ですが、海に面しているため自然も豊かです。佐賀県に隣接する福岡県糸島は、リゾート感あふれる海辺の風景や、おしゃれなカフェ、新鮮な牡蠣やいかなどで注目を集めています。そのほか、福岡県では「八幡製鐵所」や「太宰府天満宮」なども有名。博多の中州周辺ではずらりと並ぶ屋台も楽しめます。

ライバルだと思う理由

「佐賀県で食べたラーメンが結構美味しかったが、九州でラーメンといえば福岡県なので」(50歳男性)
「隣県であれだけの大都市であれば、意識してしまうと思う」(54歳男性)
「福岡県は都市部を除いては、雰囲気が佐賀県とさほど変わらない気がする」(57歳男性)

4位 宮崎県(9.3%)

4位は「宮崎県」でした。九州の7県のうち、最も人口の少ない佐賀県に続いて少ないのが宮崎県。沖合を流れる黒潮の影響で温暖な気候が続き、日照時間も長いことから「日本のひなた」とも呼ばれています。プロスポーツのキャンプ地に選ばれることも多くあります。

宮崎県は神話が多く残された場所でもあり、特に注目されるのが「高千穂」。名物の「夜神楽」が観覧できるほか、神秘的な渓谷の風景が楽しめる「高千穂峡」は宮崎県を代表する観光地となっています。宮崎県のグルメでは、チキン南蛮、冷や汁、焼酎などが定番。

ライバルだと思う理由

「人口や経済規模などが九州のなかで似ているイメージ」(58歳男性)
「農業や漁業が盛んなところが同じなので」(47歳男性)
「九州にある県のなかでは、知名度があまりないほうなのかなと。私にとってはどちらも自然豊かでいいところです」(55歳男性)

5位 熊本県(7.1%)

佐賀県のライバル県ランキング、5位は「熊本県」でした。九州の真ん中に位置する熊本県には、九州で3つある政令指定都市のひとつ、熊本市があります。阿蘇山の恩恵として水資源が潤沢なことから「水の都」と呼ばれ、政令指定都市で唯一、水道水のすべてが地下水でまかなわれるという珍しい場所です。

熊本県といえば、加藤清正が築城したとされ、黒い城壁が勇ましい印象の「熊本城」が有名。2016年の熊本地震の復興のシンボルとされ、天守閣はすでに復旧工事が終わり公開されています。そのほか、山間の秘境ムードが楽しめる「黒川温泉」も人気。熊本グルメにはラーメン、馬刺し、からし蓮根、いきなりだんごなどがあります。

ライバルだと思う理由

「熊本県には圧倒的な知名度のくまモンがいるから」(47歳女性)
「土地柄や県民性が似ていると思うので」(36歳女性)

6位 島根県(6.2%)

6位は「島根県」でした。中国地方の日本海側に位置する島根県は、佐賀県と同じように人口が少なめ。人口は佐賀県が全国で42位、島根県が46位となっています。この部分に共通点を感じて、ライバルに選んだという方もいました。

島根県といえば、縁結びのご利益があるとされる「出雲大社」があるでしょう。毎年、旧暦の10月に全国の神々が出雲大社に集まるとされ、島根県で「神在月(かみありづき)」、それ以外で「神無月(かんなづき)」と呼ばる所以に。ほかにも現存天守で国宝の「松江城」や、しじみの産地「宍道湖」などが有名です。

ライバルだと思う理由

「周辺の地域のなかで、人口の規模が似ていると思うから」(41歳男性)
「県の特産物が似ているので」(51歳男性)

7位 埼玉県(3.1%)

7位は「埼玉県」でした。東京のベッドタウンであり、人口が全国5位の多さという埼玉県。佐賀県と違って海のない内陸の県ですが、「お笑い芸人が歌う佐賀県の歌に埼玉県が出てくるから」という理由でライバルとして選んだ方もいるようです。

埼玉県は「さいたま新都心」など、にぎわいがあるエリアがある一方で、近郊産地として野菜の栽培が盛ん。深谷市のねぎ、川越市のさつまいもなどが有名です。小麦の産地であることから、武蔵野うどん、加須うどんなどのご当地うどんも。観光地には「長瀞渓谷」、「川越」、「羊山公園」などがあります。

ライバルだと思う理由

「佐賀県出身のお笑い芸人が歌っているから」(52歳男性)

8位 滋賀県(2.7%)

8位は「滋賀県」でした。日本一大きな湖の琵琶湖があり、県土の約6割を占めるとされています。湖畔には国宝の「彦根城」が建ち、京都府との県境にある比叡山には世界遺産の「延暦寺(えんりゃくじ)」があるなど、歴史的な建造物に触れられるのが魅力。佐賀県は焼き物づくりが盛んですが、滋賀県はたぬきの置物でおなじみの信楽焼(しがらきやき)が有名です。

ライバルだと思う理由

「佐賀県には伊万里・有田焼があり、滋賀県には信楽焼があるから」(57歳男性)
「佐賀県は福岡、滋賀県は大阪と大都市にアクセスしやすく、『さが』と『しが』で響きが似ているから」(48歳男性)

9位 北海道(2.2%)

9位の「北海道」は、都市のにぎわいと大自然の豊かさを満喫できる場所として「都道府県魅力度ランキング」で常に1位。佐賀県に限らず、全国からライバルのように意識される存在なのかもしれません。ドライブ、温泉、スキー、トレッキングなどが楽しめ、海鮮、乳製品、ラーメン、スープカレーなど美味しいグルメにも事欠きません。

9位 青森県(2.2%)

9位は「青森県」でした。本州の最北端、三方が海に面した青森県。穏やかで栄養豊富な陸奥湾ではほたて養殖が盛んです。また、東北一の野菜生産県でもあり、にんにくやごぼうの出荷量は全国1位。りんごにいたっては全国の6割以上を占めています。有名な観光地は、奥入瀬渓谷、世界遺産の白神山地、桜の名所「弘前城」、酸ヶ湯温泉など。「青森ねぶた祭」も開催されます。

9位 岩手県(2.2%)

9位には「岩手県」も。北海道に次いで、全国で2番目に面積の広い岩手県。宮沢賢治の出身地であり、NHK連続テレビ小説「あまちゃん」の舞台になった際は北三陸鉄道などが注目を集めました。太平洋側にはリアス海岸が続き、世界有数の好漁場に。海女漁によるわかめ、うに、あわびなどのほか、鮭、さば、さんま、いかなどの多種多様な魚介類が水揚げされます。

9位 鳥取県(2.2%)

9位には「鳥取県」も。面積が全国42位の佐賀県に対し、鳥取県は41位。人口では佐賀県が42位で鳥取県が47位と、規模が似ている両県。日本有数の漁港・境港があり、まぐろやかに、いか、のどぐろ、ハタハタなどが多く水揚げされます。鳥取県の主な観光地といえば、日本最大級で天然記念物の「鳥取砂丘」。らくだの試乗やサンドボードなどのアクティビティが楽しめます。

佐賀県を訪れるのにおすすめの季節は

続いて「佐賀県を訪れるのにおすすめの季節」を聞いたところ、結果は以下のようになりました。

1位 年間通しておすすめ…40.0%
2位 春(3月~5月)…22.7%
3位 秋(9月~11月)…19.1%
4位 夏(6月~8月)…11.6%
5位 冬(12月~2月)…6.7%

年間通しておすすめの理由

「呼子のいか、有明海などの海の幸、吉野ケ里遺跡、伊万里・有田焼きなど、季節ごとに楽しみがあるから」(41歳男性)
「温暖で、気候が安定しているイメージ。いつでも美味しい郷土料理が食べられそう」(46歳男性)
「雪が少ないので、季節はあまり関係なさそう」(24歳男性)

春(3月~5月)がおすすめの理由

「呼子のいかが美味しくなる時季だから」(46歳男性)
「自然豊かで、きれいな桜を見られる場所があるので」(45歳男性)
「この時季の海岸線の景色はとてもきれいだから」(58歳男性)

秋(9月~11月)がおすすめの理由

「テレビでとてもきれいな紅葉が流れ、印象に残っているから」(44歳男性)
「佐賀に限らず、九州は秋がおすすめです」(48歳男性)
「夏は台風、冬はけっこう気温が低くくて寒いので、秋が一番いいと思う」(57歳男性)

夏(6月~8月)がおすすめの理由

「呼子のいかが美味しく食べられるから」(58歳女性)
「有明海の干潟で開催される、泥んこイベントのニュースをよく見かけるから」(56歳男性)
「夏の風景を見たことがあり、とてもきれいだったので」(52歳女性)

冬(12月~2月)がおすすめの理由

「雪が少ないから観光しやすいと思う」(47歳男性)
「美味しい海の幸を食べるなら、やっぱり冬」(53歳男性)

佐賀県のライバルは、近隣の県や、大都市に隣接する県など

佐賀県のライバル県ランキングをご紹介しました。1位「長崎県」、2位「大分県」、3位「福岡県」という結果になりました。ご自身のイメージと照らし合わせるといかがでしょうか。

3位まではすべて、佐賀県の近隣にある九州北部の県がランクイン。長崎県と大分県には「九州のなかでも控えめな雰囲気のところが似ている」、福岡県には「大都市なので憧れる部分があると思う」などの理由が寄せられました。4位以下も九州の県が続き、鹿児島県以外のすべての県がトップ5に入りました。

そのほかには中国地方の県や、埼玉県、滋賀県など、大都市に隣接する県などが入りました。しかし、どの県の得票率にも突出したものはなく、「佐賀県のライバルはここ」という明確なイメージはないようです。

ライバルだと思う理由は人それぞれ。みなさんも、ご自身の出身地や今住んでいる都道府県にライバルがいるとすればどこなのか、考えてみませんか。

調査時期: 2025年5月27日
調査対象: マイナビニュース会員
調査数: 男女合計401人(男性: 303人、女性: 98人)
調査方法: インターネットログイン式アンケート