好きな女の子につい意地悪をしてしまう……そんな男子は意外と多いものです。とはいえ、(うわ、おれAちゃんのこと大好きなのに、本人前にするとなんか意地悪っぽい)と自覚してくれている男子はまだましかもしれません。

ところが、残念なことに自分では好きな女の子に意地悪をしている自覚などまったくない……意地悪なんてするわけがないと思っている男子が多いのが現実というものです。 というか、気になる女子に意地悪をするしない以前に、自分の彼女への気持ちがいったいなんなのか? 彼女に対する思いは、ラブなのかライクなのか? 友だちとして好きなのか、男友だちと一緒の感覚なのか? そのあたりの違いというか、自分の気持ちの種類についてもよくわかっていない男子がほとんどだったりします。

たとえば、自分はそんなにやさしくない男でないはずなのに、Bちゃんにだけはなぜか態度がつっけんどんになってしまう。口調が冷たくなってしまう。あげくのはてに、周囲の女友だちから、「ちょっと、どうしたの? Bちゃんにだけあんなきつい言い方しなくてもいいじゃない? あなたらしくないよ」などと気を使われてしまった。

そんなとき「いや、そんなことないよ。それはない」と即座に否定して、自分の気持ちを考える作業をしない男子はとても多いものです。ですが、ここはひとつ、ちょっと素直な気持ちになって、友人女子から言われたことが事実か否か考えてみてほしいと思います。たしかに、Bちゃんのことがいちいち気になってしまうんだよな。と思ったら、その「気にかかり方」がどんな種類のものなのか分析してみたほうがいいと思うわけなのです。

というわけで今日は、ある特定の女子にやたらとかかっていってしまう、意地悪してしまう自分に気づいたとき、男子としてどんな行動を取ればいいのか? という問題について考えてみることにします。まずは、男性が気になる女子にどんな意地悪をしてしまうのか例をあげてみることにします。

●思ってもいないのに、バカだのアホだの、なんだのかんだのと彼女を罵倒してしまう。

●飲み会の席など、わざわざ人が大勢いる前で、彼女のミスや失敗談などをおもしろおかしく話してしまう。

●仕事や勉強のことで、用事があって話しかけられると「そんなこともわからないの?」「そんなことくらいで?」といった冷たい態度を取ってしまう。

●彼女のささいなミスをくどくどとお説教して怒ったり、イヤミをいったりして追及してしまう。

●基本、彼女の存在に気づかないふり。話しかけられてもスルーしたり、人を介して話したりしている。

なんでしょう。言ってて悲しくなるほどの意地悪ぶり、冷たさです。女の子があまりにもかわいそうすぎます。けれど、自分では、そんなことをしているつもりはないという男子は、ひとまずどうしてこんな冷たい態度を取る自分が出てきてしまうのか、考えてみるといいと思います。

◯仕事や勉強をしている彼女をみて、要領がよくなかったり、お人好しで人の手伝いばかりしたりしている姿が気になるから。

◯彼女のことを考えると、他の女子には抱かない、自分だけをみてほしいというような感情がわいてきて、そわそわと落ち着かない気持ちになってしまうから。

◯彼女と楽しく話ができると、とてもうれしくて幸せな気持ちになるが、他の男と楽しそうにしている姿を見るとイライラしてカッカしてしまうから。

◯彼女の姿を見るために、なんとなく会社の自動販売機のあたりをうろうろしてまちかまえてしまったり、電車の時間をあわせたりしている自分に気づいて、なんだか自分も彼女もにくらしくなってくるから。

◯彼女はひとりでなんでも抱え込んでしまう。少しは周囲に(おれに)助けを求めてくれればいいのにと思ってしまうから。

◯おれ以外の人間には、男子にも女子にもいつも笑顔でニコニコしているのに、おれにはその笑顔を見せてくれないから。

◯年上すぎる上司であろうとなんだろうと、他の男と仲良さそうに話しているのをみると、シットしてしまうから。

◯彼女のことが気になって、メアド教えてほしい。ふだんもLINEで話したい……なんて考えてしまう自分にハラが立つから。

こんな状況に思い当たるフシがあるのでしたら、それは彼女をラブの意味で好きなのではないかと思います。彼女を好きではない! という気持ちはすぐに自分でも理解できると思います。ですが、好きだか何だかよくわからない、そんなこと考えたこともないという場合は、状況をよくみて冷静に自分の気持ちをふりかえってみることが大切です。

別に、相手の女の子に冷たく意地悪などしていないのでしたら、自分の気持ちを認識しなくてもいいかもしれません。ですが、女の子に悲しい思いやさみしい思いをさせているのだとしたら……。または、自分でも、そんなことをしている現状がイヤになりそうなら、やはり自分の気持ちを見つめなおしてみたほうがいいはずです。

もちろん、ラブの好きだけなく、かわいい妹のようにおもっているとか、友だちとしてすごく気が合うけど相手が女子なだけに、実はラブなんじゃね? と迷ってどぎまぎしてしまった。相手の女子がともて男気にあふれている女の子で、自分はけっこうオトメンで、そういった意味で気の合う男友だちだったという類のライクな気持ちもあるものです。

彼女を「好きだ」と思ったら、次にそれがラブなのかライクなのか見極めて、ラブだなぁと思ったら、これからは彼女に対する態度をあらためればいいと思います。どうあらためるか? といえば、もちろん、たくさんホメてやさしくして。大事にして見守ってあげればいいだけのことです。

好きな人にやさしくするのは簡単なことだと思いますので、まずは自分の気持ちに自分で気づくこと、彼女に対する自分の気持ちにとことん向き合ってみることからはじめてみましょう。そうすると、おのずとこたえはみえてくるはずです。自分の気持ちに気づいたら、好きな女の子にやさしくできるいい男になってもらいたいなと思います。かげながら応援していますので。

酒井冬雪です。好きな女子に意地悪する……そんな男子心にまったく気づかず少女時代を過ごしました。ほんとに、ただ単に「あのこのことキライなんだな。キライだからって、あんな意地悪しなくていいのに」と好きな女子に意地悪をする男子を冷たい目でみていたものです。大人になって気づいたのですが、女姉妹で育っている人は、私もふくめ、なかなかそんな男子心に気づけない人が多いように思います。そのあたりの見極めもできる男子になるといいかもしれません。ではまたね。