12月に入り、冬のボーナスが支給された、もしくはこれから支給予定という人もいるでしょう。ボーナスは、大きなお金がまとまって入る貴重な機会。何に使おうか考えるだけで楽しいものです。

しかし、高価な買い物やボーナス払いの支払いで終わり……では賢いボーナスの使い方とは言えません。自分へのご褒美に使いながら、貯金や投資にもまわしてしっかりお金を増やしましょう。今回は、「お金持ちになれるボーナスの使い方」をご紹介します。貯金が少ない、またはゼロの人は、貯まるボーナス術をぜひ身に着けてください。

  • 貯まるボーナス術とは?

■ボーナスのNGな使い道

1.全部好きな物に使ってしまう

普段は買えないブランド品や贅沢な旅行にお金を使えるのは、楽しいですよね。それに、お金を自分の好きな物や価値あることに使うのは、悪いことではありません。ですが、ボーナスを全部「消費」に使い切るのはNG。好きに使える金額にはあらかじめ上限を設け、その範囲内で楽しみましょう。

2.ボーナス払いでの過度な買い物

同様に、ボーナス払いでボーナスを使い切ってしまうのもNGな使い方です。ボーナス払いは、ボーナス支給日より前に欲しい物があった時の支払い方法として便利ですが、使い過ぎると後で困ることになりかねません。「ボーナス払いにすればいいや」と安易な買い物につながったり、いざボーナスをもらっても支払いでなくなってしまったりするからです。

また、景気や会社の業績によっては、ボーナスの減額やカットもあり得ます。期待した金額が支給されず支払いができない……という事態を招かないよう、ボーナス払いは過度に使わないようにしましょう。

3.必ず必要となるお金に充てる

ボーナスを子どもの教育資金や住宅ローンの返済に充てている家庭も多いのではないでしょうか。毎月の給与から捻出するのは難しい資金をボーナスで補てんできれば、大変助かりますね。しかし、繰り返しになりますが、ボーナスはあくまでボーナス。減額やカットがあり得る以上、「ボーナスありき」の資金計画を立てるのは危険です。

特に今年は、コロナ禍により、毎年出ていたボーナスが激減またはゼロという家庭が非常に多いです。「ボーナスで支払うはずだったローンが支払えない」という声もよく耳にします。将来の教育資金、ローンの返済など、必ず必要となるお金をボーナスに頼り過ぎるのは控えましょう。

4.全額を丸々貯金する

全て好きに使ってしまうのは問題ですが、せっかくのボーナスを全額貯金するのも味気ないものです。貯金は多ければ多いほどいいというものではありません。好きな物や旅行などの経験に消費したり、自己投資に使ったりしながら、しっかり貯金もしていくのがバランスのよいボーナスの使い方です。

■ボーナスを賢く貯金するには

ボーナスを有意義に使いつつしっかり貯めていくには、もらったボーナスを4つの使い道に分け、さらに配分も決めることが大切です。よく、ボーナスは「貯金:好きな物やこと:自己投資:金融商品への投資=4:3:2:1」で使うのが理想と言われています(ボーナスの黄金比率)。

たとえば、ボーナスが60万円支給されるなら、貯金24万円、買い物と旅行18万円、資格取得費用12万円、投資信託6万円などといった具合に使うのです。これなら、お金を貯めつつ金融商品や自分への投資も行い、なおかつ好きなことにも使えます。

特に、「自己投資」は、ボーナスが支給されたら積極的に使いたい項目です。たとえば、資格を取得するための講座、知識・情報をブラッシュアップするためのセミナーなどに申し込んでみましょう。現在の自分に投資すると、何倍ものリターンとなって将来の自分を豊かにしてくれる可能性があるからです。

また、健康や体のために投資するのもいいでしょう。今年は特に、自粛や在宅ワークなどで、体を動かす機会が少なかったのではないでしょうか。どんな仕事をしていても、働いてお金を稼ぐための一番の資本は「体」です。トレーニングやフィットネスなどにボーナスの一部を使うのもおすすめです。

なお、普段のお金の使い方やライフステージによって、比率や使い道をアレンジしても問題ありません。たとえば、「いつも趣味にお金を使ってしまい貯金が全くできていない」なら、好きに使うお金を減らし貯める割合を多めにしましょう。また、子育て世代で「ボーナスから教育資金の一部を賄いたい」という目的があるなら、ボーナスの使い道に教育資金を加えましょう。

ただし、いずれの場合も、「ボーナスありき」にならないことです。普段貯金できていない人はボーナスから多めに貯めたいものですが、毎月コツコツ貯めることが貯金には最も重要です。また、教育資金のように必ず必要になるお金もボーナス頼みにならないよう、基本的には、毎月の収入から支出する計画を立てましょう。ボーナスの使い道を考えるだけ終わらず、同時に、普段のお金の使い方も見直すことがお金持ちになる近道なのです。

■ボーナス支給はお金と向き合うチャンス

ボーナスで大きな金額がもらえる時は、お金と向き合ういい機会です。人によっては、貯金ゼロを脱したり、生活を立て直したりするチャンスでもあります。また、今年はコロナ禍で支給されるありがたいボーナスです。いつも以上にしっかりとボーナスの使い方を熟考してみましょう。