「酢牡蠣」が大好きです。
ざっくり言ってしまうと、生牡蠣に三杯酢など、お酢や醤油ベースのたれをかけたシンプルな料理。お店によっても味つけやこだわりに違いがあるんでしょうが、生食用のパック牡蠣を開け、そこにただポン酢を回しかけて出しているだけなんてパターンも、ある大衆酒場で見たことがあります。それでも美味しいし、きちんとごちそう感があるから、酢牡蠣は偉い!
というわけで当然、家でもよく作って酒のつまみにしています。
ところで先日、あるレシピサイトで、偶然こんな情報を目にしました。
「家で酢牡蠣を作る際、ぽん酢をかけてすぐ食べるのではなく、30分〜1時間ほど牡蠣を漬け込んでおくと、ぐっと美味しくなる」
これは簡単に試せるなと、さっそくやってみたらですね、想像以上だったんです! そこでこの漬け込み酢牡蠣にもうひと手間加え、思いつきでその他の貝類なんかも加えて作ってみたところ、おつまみ度がさらに何倍にも高まってしまったのでした。
それが今回ご紹介する「牡蠣といろんな貝の昆布ぽん酢漬け」。
昆布と一緒に30分漬けるだけ
それでは、なにはともあれスーパーで牡蠣を買ってきましょう。いや、あればそれに越したことはないんですが、なにも殻つきの立派な岩牡蠣や真牡蠣じゃなくてもいいんです。通年パックで売られている、お手頃な牡蠣でもじゅうぶん美味しくなります。唯一の注意点は、加熱用ではなく、必ず「生食用」のものを買うこと。
でね、僕が思いついたもうひと手間アイデアなんですけれども、それが、牡蠣と一緒に、だし昆布も漬け込んでやろうというもの。だって、どう考えたってうまくならないわけがないじゃないですか。
では作っていきましょう。といっても、拍子抜けするくらいに簡単です。
まずは買ってきた牡蠣をざるにあけ、全体に塩をふって流水をかけながら優し〜く洗っておきます。
そうしてら、濡らしたキッチンペーパーなどでさっと拭いた、だし用の昆布を、タッパーなどの底に1枚。
その上に、洗ってよく水を切った牡蠣をのせましょう。
で、ここにぽん酢を注いで最低30分ほど待てば、絶品の酢牡蠣が完成。あまりにも簡単でしょう?
が、今日はもう少しぜいたくをしてみちゃいましょうか。僕、スーパーのライフで500円ほどでよく売っている、貝刺しの盛り合わせが大好物で、よく買ってるんです。
これをですね、今日は酢牡蠣と一緒に漬けてしまおうと。
ちなみに僕の“推しぽん”は、チョーコーの「ゆず醤油 かけぽん」ですが、当然お好みのぽん酢で作ってもらって大丈夫。
もうすでに味見をしたくてたまらないですが、いったん風呂にでも入って待ちましょうか。最低30分は。個人的には、昆布の旨味もしっかり出るよう、1時間くらいは漬け込んでおきたいところ。あ、ちなみに一度、仕込んだのに食べのがして半日ほど置いてしまったこともあるんですが、味が濃くなりすぎるということもなく、ぜんぜん美味しく食べられたので、あまり漬け込み時間に神経質になることはないと思います。
というわけで、今回は小一時間ほど置いて完成!
はぁ、こんなのもうさ、見た目からして勝利確定でしょう……。
で、実際のところどうだったかと言うと、どの貝も完全に化けてます。はっきり言って、錬金術。
特筆すべきはやっぱり牡蠣で、まったく水っぽさがなくなり、素材の味や食感がぎゅっと凝縮されていて、本当にお店で出てくるきちんとした料理レベル。そこにとろりとした昆布の旨味まで加わって、天にも昇る美味しさです。
その他の貝もそれぞれに良くなっていて、ほたてならねっとり感、赤貝ならぷりぷり感、ミル貝や赤貝ならば、しゃきしゃきこりこりとした、それぞれの持ち味が強まっていますね。当然、昆布とぽん酢味がじわっと染みていて絶品。これは、あまりにもハイレベルな酒のつまみと言わざるをえませんよ。
ちなみに、お手軽に作るなら昆布はなくてもぜんぜん美味しいですし、わざわざ盛り合わせを買ってこなくても、お好きな1種類とかで作るのももちろんあり。ただ、お嫌いでなければぜひ、基本の牡蠣では作って味わってもらいたいな〜。
作りかた(ひとりぶん)
【材料】
・生食用牡蠣:1パック
・好みの貝類:好きなだけ
・ぽん酢:全体が浸るくらい
・だし昆布:お好みのもの1枚
・もみじおろしやわさびなどの薬味:お好みで
※すべての分量は目安です。お好みで調整してください。
【作りかた】
1.生食用の牡蠣に塩をふり、優しく洗って水気を切る
2.だし昆布1枚をさっと拭き、タッパーなどに入れる
3.そこに牡蠣やお好みの貝類(刺身用)を入れる
4.全体が浸るくらいのぽん酢を注ぐ
5.最低30分待つ